【出店戦略】10人中8人が選ぶ好立地の危険性とは?損益分岐点を下げ低家賃で高収益を上げる出店判断|店舗立地と商圏 10

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立地・商圏集客・売上# PB理論# おすすめ# コンビニ# サービス業# トピックス
蔵元居酒屋 清龍や富士そばが並ぶ繁華街において、単なる通行量の多さに加えて、自店のコンセプトに合致したターゲット顧客の生活動線を攻略して投資対効果を極大化する飲食店の立地選定を解説した池袋駅前通りの景観画像。
蔵元居酒屋 清龍や富士そば等の人気店が並ぶ中で、通行量の多さに加えてターゲット顧客の動線を攻略する重要指標を示す池袋駅前通り。(出典:PIXTA / 著者:Ryuji)

なぜ「10人中8人が避ける立地」が真の繁盛店を生み出すのか?

 誰もが良いと評価する場所を避けるべきであれば、私たちはどのような場所に出店すべきなのでしょうか。

その答えは、「10人中2人だけが良いと評価する、一見すると不利に見える立地」にあります。

大手チェーンや一般的な不動産業者が「人通りが少ない」「駅から少し離れている」「ロードサイドでも見えにくい」と敬遠するような二等地、あるいは空中店舗や地下店舗。こうした場所にこそ、着実に高収益を上げるためのチャンスが眠っています。

通行量の多さよりも「動線」の質が勝る

 ここで, 立地における「通行量」と「ターゲットの動線」の関係を、分かりやすい例を用いて視覚的に比較してみましょう。

【立地 A:誰もが良いと言う駅前の一等地】
 ・通行量:1日 500人
 ・家賃:極めて高い
 ・ターゲット動線上の人数:100人(残りの400人は自店に関心のない通勤急ぎ足客)
 ⇒ 通行量は多いが、自店に流入する確率は低く、高家賃が経営を圧迫。

【立地 B:10人中2人しか選ばない二等地(裏通り)】
 ・通行量:1日 100人
 ・家賃:非常に安い
 ・ターゲット動線上の人数:100人(通りを歩く人全員が自店のコンセプトにマッチ)
 ⇒ 通行量は少ないが、動線が完璧に合致しているため、低家賃で高い来店率を実現。
外食産業で初の売上1000億円を達成した日本マクドナルドの藤田田氏は、優れたブランド力や商品力に加えて、QSC+Vを探究し、緻密な出店戦略と高精度の売上予測を開発。一等地と二等地のターゲット動線合致度を視覚化した売上予測の比較解説図。
【図表1】駅前の一等地(A)と、ターゲット動線に合致した裏通り(B)の比較マップ。

上の図が示す通り、駅前のメイン通りである立地Aは, 通行量が1日「500人」あったとしても自店のターゲット顧客が占める比率は極めて低く、高い家賃負担がそのまま重くのしかかります。

一方、あえて10人中8人が敬遠するような裏通りの立地Bは、通行量こそ1日「100人」と少ないものの、そのすべてが自店のコンセプトに合致した生活動線です。

もちろん、商圏情報がとれるならしっかり把握しておきましょう。この物件の場合、下図のように500m圏というたいへん狭い範囲でも、12000人以上の人口があり、どんな商売をやるにせよ十分なポテンシャルもあると言って良いでしょう。

マクドナルド、ドミノピザ、吉野家やすき家の出店戦略の礎であり、全店の売上を支えるドミナント戦略をモデルにした、GIS人流データと売上予測の商圏分析管理画面
GIS(地理情報システム)を用いた半径500m圏内の商圏需要データ分析画面(統計てきめん2プレミア)

通行量が少ない=悪い立地と安易に判断せず、GISデータを用いて科学的に需要を捉えることで、競合が手を出せない「独占市場」を作り上げることができます。

これにより、高家賃の罠を完璧に回避しながら、「低家賃・高来店率」という極めて高い投資対効果を獲得することが可能になり、結果として店舗経営における効率は圧倒的に高くなります。

立地Bは多くの人が「通行量が少ない」と避ける場所ですが、ターゲット顧客の「生活動線」や「行動ベクトル」に合致していれば、驚くほどの集客力を発揮します。

林原 安徳

この記事を書いた人

林原 安徳

店舗立地・売上予測コンサルタント 有限会社ソルブ 代表取締役 埼玉県出身。東京大学農学部卒業、農学士。1990年日本マクドナルド(株)退社。1994年立地理論SORBICS(ソルビクス)を完成。日本初の「立地と売上予測」専門のコンサルティング会社(有)ソルブを設立。

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