【なぜか、早期退職が減らない。新入社員が定着しない】労働環境や人間関係に見る”無意識の壁”と具体的な打破手順

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人材育成定着・離職防止# SVマニュアル# おすすめ# パートアルバイトマニュアル# モチベーション# 人材育成マニュアル
他責文化を象徴する、周囲を指差すビジネスパーソン。柳井正氏が重視する「客観的事実に基づいた経営」から逸脱した「犯人探し」の弊害を解説。主観的な誰が正しいかという議論が店舗イメージを悪化させ、人手不足を加速させるリスクを構造的に解明。
「犯人探し」の文化は組織を内部から崩壊させ、慢性的な人手不足を招きます。(出典:PIXTA / 著者:mits)

「誰が正しいか」ばかりを問う組織の弊害

1.経験主義が生む「誰が正しいか」の文化

 脳科学の観点から見ると、多くのベテラン社員は、長年の経験と成功体験から形成された長年の習慣として染みついた思考パターンによって、自身のやり方を唯一の正解だと考えがちです。

この強い「職人気質」は、時に「誰が正しいか」という主観的な文化を生み出します。その思考の根底には「誰が正しいか」ばかりを問うと、「あなたが悪い」、ひいては「犯人探し」という現象が表面化し、問題の本質を見失います。この文化の下では、組織の意思決定が、経営理念のような客観的な基準ではなく、ベテランの個人的な主観に左右されることが多くなります。

2.部下への「ダブルスタンダード」が信頼を損なう

 さらに、上司自身が多くのミスを犯しながらも、部下には完璧を求めるというダブルスタンダードは、部下からの信頼を失い、健全な人間関係を築くことを妨げます。これは、『私(私のやり方)が正しい』『間違っているのはあなた』と利己的で、口癖が「私」という主語が多く、リーダーとしてあるべき姿を見失っている状態です。

利己的なリーダーの口癖は「私(私のやり方)」という一人称です。それに対し、部下を成長させるリーダーは「あなた」という二人称を活用し、部下自身の考えや行動を促します。

3.見本以下レベルのベテランは、部下を育てられないし、育てることをさせてもいけない

 人が育たないのは、真の見本となるリーダーが育成を担わなかったり、反対に見本にならない人が育成を任されたりするからです。チームにおける「見本」とは、単に業務能力が高いだけでなく、モラルや士気、ビジネスへの姿勢においても部下から尊敬される存在を指します。そうしたリーダーこそが、部下の育成を担うべきです。

もし、見本以下レベルのベテランが育成を担ってしまえば、部下は正しくないやり方や考え方を身につけてしまいます。そして、いずれは組織の負のスパイラルへと巻き込まれていくことになるため、そのような人材は部下を育てるべきではありません。

見本となるリーダーが育成を担うことで、部下はリーダーから「教わらなくても、リーダーを見て、自ら学び」成長し、結果として組織全体のレベルも向上していきます。

この状況は、「店舗イメージ」の低下に直結します。働いているスタッフの活気がなく、アピアランス(外見や身だしなみ)が乱れている店舗には、質の良い応募者は集まりません。

その結果、似たような意識の応募者ばかりが集まるようになり、「良い人材がいない」と嘆くことになります。そして、この悪循環は応募者だけでなく、お客様も遠ざけ、最終的に人手不足を慢性化させるのです。

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小山 孝雄

この記事を書いた人

小山 孝雄

ピープル・ビジネス・コンサルタンツ株式会社代表取締役 店舗経営コンサルタント ピープル・ビジネス理論著者 東京都出身。1990年東海大学卒業。 ピープル・ビジネス・コンサルタンツ株式会社代表。 多業種業態のチェーン店支援の後、三世代、約50年間受け継がれた成功と失敗の事例集やノウハウを体系化。個人店、売上0からチェーン展開を可能にする「ピープル・ビジネス理論」をまとめあげた現場第一主義の実務家兼店舗経営コンサルタント

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