【この記事の概要】
「スッタフによる事業所訪問はお客様と直接の接点をもつ最も重要なメディア」
店舗近隣にターゲットが集まる場所を把握し、その場所に出向き販促ツールの配布とともにアピールし来店を促す。
店舗近隣を攻める
なぜ、店舗近隣を攻めることが必要なのか
一般的な集客の方法に折込やポスティングなどでチラシを配布する方法があるが、店舗近隣の消費者があなたの店を知らなければ、商圏にチラシを配布したとしても効果を上げることは難しい。
消費者は、チラシだけを見て来店を決めるのではなく、店舗そのものを見ていて存在を知り、取り扱い商品やどんなイメージの店かを知っていているのでチラシから来店につながる。
つまり、あなたの店舗の存在などを知らない状況でチラシだけで来店を促すことは簡単なことではない。
あなたが消費者の立場になって考えてみれば、チラシを見たとしても、店舗を見たことがなく、どんな店舗イメージで”自分に見合った店なのか”も分からなければ、不安を感じ来店しようという動機すら起こらないであろう。これが消費者心理というものだ。
そのため、まずは店舗近隣の消費者に
- 自店舗の存在とイメージ
- 取り扱い商品
を認知してもらうことが必要になる。同時に、チラシやクーポン券も配布して来店の動機づけもする。これらの活動がそれぞれ機能して来店にもつながる。
自店舗近隣の消費者を獲得する方法
自店舗近隣とは、移動距離が5~10分程度の地域。移動手段は徒歩、自転車や自動車など、自店舗の立地により異なる。自店舗のお客様と来店手段に合わせる。
その店舗近隣にターゲットが集まる場所を把握し、その場所に出向き販促ツールの配布とともにアピールなどをおこなう。
つまり、店舗経営においてお客様との普段の接点は店舗内での接客や販売時に限られているためターゲットの基にスッタフが足を運びコミュニケーションを図ることが重要になる。スッタフによる訪問はお客様と直接の接点をもつ最も重要なメディアでもある。
そして、商品や販売価格に頼らずに競合他社との差別化を図るためには、消費者に安心感を与え、来店の動機づけをし、さらに来店時に満足度していただくための直接的なふ れあいやコミュニケーションがより重要になり、その機会がこの店舗近隣を攻める活動になる。
これが店舗経営(ピープル・ビジネス)における真のカスタマーリレーションシップマネジメント*で、「One to Oneマーケティング」などの顧客管理システムなどばかりが注目を集めやすいが、実は、このような地道な活動がその土台を支えている。
どの地域の、どんなお客様が、どのようなニーズなのかなどの情報はその地域の店舗で活用することが必要で、例えデータベース化したとしても、ダイレクトメッセージなどの手段での一方通行でのコミュニケーションであることが多い。
あくまでも店舗経営を支えているのは、顧客と店舗との双方で血の通った温もりのあるコミュニケーションであって、顧客システムを導入しただけでは結果に繋げることは難しい。このようなことは一度、経験したことがあるのではないか。
このように顧客管理システムや商圏へのチラシ配布だけでは効果が低く、コストもかさみ利益を圧迫するため、店舗経営を苦しめる一因ともなる。
そこで今回は、競合に勝つ店舗近隣の消費者を獲得する2つの手段を紹介したい。