商品の販売戦略・集客売上アップ術[第二弾]消費者の心を掴み、記憶に残る商品ネーミング戦略|心に響き、記憶に残る商品名づくりのコツ

商品の販売戦略・集客売上アップ 消費者の心を掴み、記憶に残る商品ネーミング戦略の秘訣と実践例 情報過多な現代、商品名はお客様の感情や体験に訴えかけ、競合差別化のネーミング戦略で、集客や購買意欲を掻き立て、心と財布を掴み売上向上に繋げるヒント

【この記事で分かること】
 心を掴む!売上を伸ばす!ネーミング戦略と販促の秘訣と実践例
 「ギルティ飯」「増量」に続く売上アップ戦略の第二弾は「商品名」。情報過多な現代において、商品名はお客様の感情や体験に訴えかけ、集客や購買意欲を左右する重要な要素。SNSでの拡散を促し、記憶に残るユニークなネーミングは、売上向上に直結します。本稿では、皆さんが実践できる商品名づくりのポイントを具体例を交え、4つの戦略を紹介します。定番商品に新たな魅力を加え、競合との差別化を図るためのネーミング戦略で、お客様の心と財布を掴み、売上向上に繋げましょう。

この記事の目次

顧客の心を掴む「一口でメロメロ」戦略:あなたの店舗で実践する、心に響く商品名づくりの秘訣

 現代の消費者は情報過多の中で、単なる商品情報だけでなく、感情や体験を求める傾向にあります。これは、商品名においても例外ではありません。例えば、「ギルティ飯」や「増量」といったキーワードが売上アップに繋がったように、消費者の心に響く商品名は、強力な集客ツールとなります。

なぜ商品名が重要なのか?

「一口でメロメロ」のような独特な商品名は、お客様の記憶に残り、SNSでの拡散を促し、購買意欲を刺激します。さらに、単に人目を引くだけでなく、商品の味や機能が想像できるネーミングが重要です。

消費者は、商品名から「どんな味がするんだろう?」「どんな効果があるんだろう?」といった期待感を抱き、それが購買の決め手となることも少なくありません。これは、マインドシェア獲得にも直結します。

ユニクロの「エアリズム」は、その機能性をダイレクトに表現し、商品の魅力を明確に伝えています。また、飲食店の「本気のハンバーグ」のように、ストーリー性や作り手のこだわりを感じさせるネーミングも効果的です。

私たち店舗経営者、店長、そして現場の従事者が、このトレンドをどう活かし、売上向上と顧客満足度アップに繋げられるか、その秘訣を具体的な事例と共に紹介します。

あなたの店舗で実践できる商品名づくり4つのポイント

 具体的な事例を交えながら、あなたの店舗で実践できる商品名づくりのポイントを解説します。

1. 記憶に残り、SNSで「バズる」仕掛けを作る

 情報過多な現代において、お客様の注意を引きつけ、記憶に残ることは集客に直結します。ユニークな商品名は、お客様が「面白い」「誰かに教えたい」と感じるきっかけを作り、自発的な口コミの輪を広げます。

ポイント:感情や体験を想起させる言葉を選ぶ

 商品そのものの特徴だけでなく、お客様がそれを購入したり体験したりした際に感じるであろう感情や得られる体験を想像させる言葉を選びましょう。

  • ウェルシア薬局「ひと口でメロメロになるクラウンメロンアイス」:ひと口で心奪われるアイスバーです。最高峰クラウンメロンのピューレと国産メロン果汁を贅沢に使用。単なるメロンアイスにとどまらず、「ひと口でメロメロになる」という表現が、食べた感動を伝え、SNSでの共感を呼びます。
  • セブン-イレブン「まるでクラウンメロン」:「まるで〇〇」シリーズは、その商品が本物の〇〇のような味や食感を示唆し、お客様の期待感を高めます。高級フルーツを「まるで」体験できるネーミングは、手軽に贅沢感を味わいたいニーズに応えます。

2. シズル感を演出し、購買意欲を刺激する

 飲食物であれば味や香り、食感、アパレルであれば肌触りや着心地、機能性など、五感に訴えかける「シズルワード」を使うことで、お客様の購買意欲を掻き立てることができます。

ポイント:具体的な感覚や状態を表す擬態語・擬音語を使う

 お客様が実際に商品を手に取ったり、口にしたりする前に、その魅力をリアルに想像できるような言葉を選びましょう。

  • ガスト「とろーり卵のデミグラスハンバーグ」:「ろーり」という表現は、卵の半熟加減やソースの濃厚さを想像させ、見た目と食感を強調して食欲をそそります。
  • 無印良品「フレンチリネン洗いざらしシャツ」:「洗いざらし」表現でリネン特有の柔らかく肌なじむ質感を訴求。夏に最適なフレンチリネン素材の通気性・吸湿性で快適な着心地を伝え、シズル感で魅力を引き出します。
  • 赤城乳業「ガリガリ君」:猛暑でも「ガリガリ」と食べたくなる爽快感をダイレクトに表現。氷菓ならではのシャリシャリとした食感と、暑い日に求める冷涼感を商品名で伝え、夏の定番アイスとしての地位を確立しています。
  • ドミノ・ピザ「たっぷりチーズのクワトロフォルマッジ」:「たっぷりチーズ」という表現は、チーズ好きにはたまらない魅力を伝え、実際のボリューム感を期待させます。

3. 個性を際立たせ、競合との差別化を図る

 競合商品がひしめく市場で自社の商品を際立たせるためには、他にはないユニークな商品名が不可欠です。

ポイント:店舗のコンセプトやこだわりを前面に出す

 お店の強みや、他店にはない特徴を商品名で表現しましょう。

  • 際コーポレーション 富士力食堂「マウンテンチキンカツカリー」:総重量1,253グラムのボリューミーで富士山のように高く盛られたご飯とチキンカツの圧倒的なビジュアルが特徴。本格的な手作りカレーで、見た目のインパクトと味のこだわりを両立させ、大衆食堂の中でも際立つ個性を確立しています。
  • スターバックスコーヒー「メロン オブ メロン フラペチーノ」:異なる種類のメロンや果肉・ソースを組み合わせた贅沢な一品。単に「メロンフラペチーノ」とするよりも、メロンへの深いこだわりと複合的な美味しさを訴求し、他社との差別化を図っています。
  • ユニクロ「エアリズム」:⁠エアリズムという言葉は、まるで空気をまとっているかのような軽やかさと涼しさを連想させ、夏場の快適さを訴求します。速乾性や肌触りといった機能性を強調し、競合製品との明確な差別化から、ロングセラー商品に。

4. ストーリーや体験を想起させる仕掛けを作る

 商品名にストーリーや、購入後の具体的な利用シーンや体験を想起させる言葉を加えることで、単なるモノ以上の感情的な価値をお客様に提供できます。これは、定番商品にプラスαの価値を付けて既存商品を磨き上げる際にも非常に有効な手法です。

ポイント:利用シーンやベネフィット(得られる利益)を具体的に描く

 お客様がその商品を手にした後、どんな良いことが待っているかを想像させる言葉を選びましょう。

  • ファミリーマート「完熟トマトとバジルの冷製パスタ」:「完熟トマト」で食材の品質を、「バジル」で風味を具体的に示唆。「冷製」という言葉が夏にぴったりの清涼感を演出し、食欲をそそる具体的な利用シーンを描写しています。
  • セブン-イレブン「涼麺 特製冷やし中華」:「涼麺(りょうめん)」という表現が夏の涼しさを連想させ、食欲を刺激します。「特製」がこだわりと品質の高さを伝え、暑い日にぴったりの食事シーンを想起させます。

まとめ:あなたの店舗独自の「メロメロ」を見つけ、お客様の心と財布を掴もう

 独特な商品名の採用は、単なる流行ではありません。お客様の記憶に残り、五感に訴えかけ、他店との差別化を図り、そして商品を通じた豊かな体験を提供する、現代の顧客獲得に不可欠な戦略です。

私たち店舗経営者や店長、そして従事者は、今回ご紹介したポイントを参考に、ぜひあなたの店舗の個性や商品の魅力を最大限に引き出す「一口でメロメロになる」ような商品名を考案してみてください。

それは、新商品だけでなく、長年愛される定番商品に新たな輝きを与え、既存商品をさらに磨き上げる強力な武器にもなります。お客様の心に深く響くネーミングは、きっとあなたの店舗の売上とブランド価値を高める大きな力となるでしょう。

あなたの店舗で、お客様を「メロメロ」にする新商品名を探してみてください。 そして、その商品名をターゲットまで確実に届けてください。

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