【避難判断】台風・猛暑で営業を止める基準とは?長期休暇前の店舗防災と設備管理のステップ|店舗防災のすすめ 2026年7月

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お辞儀をする店舗スタッフと「本日臨時休業」の赤い文字。台風直撃などの災害時に、従業員の安全配慮義務を守り、混乱なく休業を判断する意思決定プロセスを表現するイラスト。
法的責任としての安全配慮義務と機会損失のジレンマをなくし、明確な決断を下す基準を作ります。(出典:イラストAC / 著者:カルテット)

営業継続か臨時休業か?法的・実務的責任を果たす営業判断基準

 台風接近時や豪雨時、店長や店舗経営者が最も頭を悩ませるのが、「営業を継続して機会損失を防ぐか、臨時休業にして安全を最優先するか」というジレンマです。

ここで指針となるのが、労働契約法第5条に定められている「安全配慮義務」です。企業や店舗経営者は、従業員が安全に働けるよう必要な配慮を行う義務を負っています。

自治体から「避難指示(警戒レベル4)」が発令されているにもかかわらず、無理に営業を強行し、従業員や顧客に被害が生じた場合、店舗側の安全配慮義務違反が問われる可能性が生じます。

避難指示が発令された際には、無理な出社や営業継続をさせないためのルール作りを法的な視点も含めて整備し、自社の「安全配慮義務」の防衛ラインをあらかじめ社内で明確化しておく必要があります。

スタッフの自宅避難を促し「共助」の職場へ

 店長は店舗での避難判断基準を明確にするだけでなく、雇用しているアルバイトやパートスタッフに対し、「自身の家庭での避難準備や避難基準について考えてもらうこと」を促すほうが良いでしょう。

それを店長が平時からしっかりと把握しておくことで、店舗と従業員、さらには地域との「共助」の関係性をつくり上げることができます。これは単なる防災体制の強化に留まらず、店舗全体の防災意識の向上と、職場への強い信頼感の獲得につながっていきます。

政府広報オンラインには、警戒レベルについての解説動画(「警戒レベル4」で危険な場所から全員避難!5段階の「警戒レベル」を確認しましょう)が公開されています。こうした公的動画をスタッフ全員で共有し、共通認識を持つことから始めてみてください。

吉田明生

この記事を書いた人

吉田明生

防災・危機管理コンサルタント 一般社団法人 災害防止研究所 代表理事 元陸上自衛隊第11旅団長、元ゆうちょ銀行社長特命担当顧問 陸上自衛隊にて方面総監部の幕僚長などを歴任、富士学校や幹部学校で教育・研究に携わる。後にゆうちょ銀行社長特命担当顧問として東日本大震災後のBCP見直し、危機管理や組織管理等に従事。 2018年、般社団法人災害防止研究所代表理事に就任。毎年9月に東京ビッグサイトで防災グッズ大賞展を主催。 ※苗字の「吉」は「土」に「口」が正式の表記。

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