労務管理入門「人で失敗し、人で成功する実務」 (第3回)採用準備活動

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【この記事の概要】
「いったい何故だ~。人を採用をしても、しても。人が足りない…」 慢性的な人手不足の根本解決と採用に必要な関連法規

今回の内容

1.人員採用計画とは?
2.採用に当たって店舗に備えておくべき必要な労働関連書類の整備
(1)労使協定にはどんな種類があるの?
(2)なぜ労使協定が存在するの?
3.今回のまとめ

1.人員採用計画とは?

店舗経営にあたって「人」は必ず必要です。その「人」を採用するにあたり「人員採用計画」は当然必要になります。それでは、「人員採用計画」は、どのように作成すれば良いのでしょうか。

■人員採用計画に必要な要素

・売上計画がいくらで

・どの仕事ごとに

・どの時間帯、曜日に

・それぞれ何人

が必要になるのかを、具体的にイメージした上で計画を立てることが必要になります。

■必要人員数の算出 その1 労働時間法

店舗の売上計画達成に必要な労働時間を明確にします。例えば、以下を月次で考えください。

① 売上計画

② 生産性(人時売上高)*
生産性(人時売上高)*:ピープル・ビジネスの場合、パートアルバイト1人当たりが1時間で獲得した売上高のこと。原則、正社員は含まない値としています。それは、正社員を含んでしまうと、正社員としての業務ができなかったり。サービス残業などによって値が変わってしまうためです。

③ 必要労働時間

④ 一人当たりの平均労働時間*
平均労働時間*の注意点:正社員やフルタイマーの22日勤務の場合の月間の労働時間は176時間(1日8時間×22日)となります。一方、学生や主婦などの本業があるパートアルバイト(P/A)の場合、本業と副業を両立させ、最大限の仕事ぶりが発揮できる適切な労働時間は月間60~80時間(5時間×週3~4で働いた場合)。よって、正社員の労働時間を算入すると平均労働時間が上がり、以下必要人員数にも影響します。

⑤ 必要人員数

⑤予測離職率(定着率)

⑥ 予測離職者数

⑧ 在籍人数

から、採用人員数を決定します。お分かりいただけるますように、

④ 一人当たりの平均労働時間を長くすれば、必要人員数は少なく

⑤予測離職率(定着率)と⑥ 予測離職者数の把握

が重要になります。

人員採用計画にこれらが含まれないと、「採用をしても、しても。なんか人が足りない…」という慢性的な人不足になります。一見、難しく見えますが、他の経営数値と同じ対応が必要で経営計画や店舗年次予算にこれらを組み込んだ計画が必要になります。

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