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【この記事の概要】
「会社の価値は課長力で決まります」 店舗経営のスーバーバイザー(SV)は課長職。社長は課長が無尽蔵に出来る仕組みを作り上げましょう。課長は数字に責任を持つ立場で、それが達成出来ないのは不十分な部下の育成にあります。日次で「やるべきことをやり切る」習慣づくりが最重要です
1. 課長は実務の責任者です
自分に割り当てられた実務の範囲での品質管理責任と一人前の人材を育てる責任を負います
課長の実務レベルは会社で定めた品質保証レベルを課長が責任をもって実現することが求められるのです。
課長は実務の責任者ですので、実務における品質を決める責任者になります。
ですから会社の業務品質レベルを定めた場合に、そのレベルを確実にするのは課長の実力次第なのです。
課長は、各業務分野における会社の品質を決める役割を持ちますので、自らプライドを持ち、自分こそがルールだ、という意気込みで、仕事に関わって頂きたいと思います。
先ずは、品質に対する部分での責任について述べましたが、もう一つの責任が、社員の育成でして、これも非常に重要です。
会社で価値あるものは実務だけですので、実務でいかにして一人前の人間を育てられるかは、課長の双肩に掛かっています。
品質保証における責任者の役割と、部下として自分に割り当てられた社員一人一人を全員、一人前のレベルまで育てるという、この2点が課長の責任になります。
2.会社と課長の間で到達点についてのコンセンサスが必要です
以前ISOに存在した「出来栄え基準」という概念の活用と一定の誤差範囲ですべての課長がその水準を踏襲できること
以前ISOでは「出来栄え基準」という概念が存在しましたが、できればそれを定義して一定の誤差範囲ですべての課長がその水準を踏襲できる事が求められます。
世間に対して、商品の品質レベルを決めた後に、実際にそれを責任持って作るのが、課長の仕事ですから、そのレベルについて、会社と課長の間で、握っておかなければいけません。
ISOで「出来栄え基準」という概念が存在しています。
それは、このレベルの品質を保証する、ということが、分かるもののことです。
ものを作る場合に、「我社の出来栄えはこういうものです」といった製品サンプルを作るべきです。
そのために、このような意識で、このような行動を行い、このような品質のものを作らなければいけない、といったことが、ISOで定められていますが、それに近いものを創意工夫しながら、それぞれの会社で作ることが必要です。
3. 課長はまず自分自身で“品質保証”ができる必要があります
できない場合は期限を決めて実際に体験しながらできるようにさせてください
課長でも、たたき上げの方の場合は問題ないのですが、中途入社した方の場合、実務自体は自分ではやっていないため、自分ができるレベルに達するには、実際に仕事を経験した上で、それを取得することが大事になってきますし、これは非常に難しいことでもあります。