(最新版)ドミノ・ピザとスターバックスに学ぶグローバルビジネス 3.ドミノ・ピザを日本で成功させるための原点

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【この記事の概要】
 テクノロジーとシステムで合理化が追及された店舗で徹底的に求められたこと
 徹底したテクノロジーとシステムで合理化が追及された米国式ピザ製造工場のようなピザ屋と言えども、実は、人に頼ることも多く、職人的な作業も必要だったのだ。それは、「アルバイトなんだから、ちょっと適当に…」など、一切の妥協もなかった。なぜそこまで徹底させて、求めたのであろうか?
 そして、それを教える米国本部指導官の姿勢も合理的で、ミスや失敗などの粗探しやダメ出しではなく、何が正しいかを明確にして、感情的に怒ることがない。そのリーダーとしての姿の憧れを抱き、 「一緒に働くならあのような上司のもとがいいなあ!」と思いが募る。

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ドミノ・ピザを日本で成功させるため、一切の妥協もなかった原点

システム化されたキッチンと言えども人に頼ることも多く、職人的な作業も必要だった

 ドミノ・ピザ日本一号店のグランドオープンに向けて、完成した恵比寿店でピザメイキングの実践トレーニングが始まった。

ピザ生地の伸ばし方、均一なソースの塗り方、ソースの上にピザチーズは満遍なく手でかけて、各トッピングをのせる。

特に、ピザチーズや各トッピングは、マニュアル基準の分量をはかり(計量器)を使わないで、手の感覚でグラム単位で正確に取れるまで、アルバイトでも、社員でも妥協なく何度も繰り返し実践させられた。

システム化されたキッチンと言えども、このように人に頼ることも多く、職人的な作業も必要だった。「アルバイトなんだから、ちょっと適当に…」など、一切の妥協もなかったのだ。

なぜそこまで、職人的作業をいちアルバイトに徹底させて、求めたのであろうか

 それはアルバイトも正社員も関係なく、お客様満足実現のためにオペレーションに正確さが要求されるからだ。

例えば、ピザチーズやトッピングの量が多かったり、少なかったりすれば、味のバランスが悪くなるので、味そのものが変わり、ピザの全体の味に影響してしまう。

結果、「美味しい」「不味い」と言ったお客様満足度に影響してしまうので、リピートに影響すため客数減や売上減になる可能性もあるし、当然、原価にも影響を及ぼすことにもなる。

このグランドオープン前のトレーニングは、徹底した姿勢で一切の妥協を許さない厳しいトレーニングだったが、ドミノ・ピザを日本で成功させるための原点であったとも言える。

「仕事に厳しく、人に優しいトレーニング」に見たリーダーの姿に憧れを抱く

ミスや失敗などの粗探しやダメ出しではなく、何が正しいかを明確にして、感情的に怒ることがない

 JBの教え方は説明し、手本を示し、みんなにやってもらい、ポイント指導する。

今思えばコーチングの基本ステップに従ったトレーニング手法なのだが、私にとっては初めての体験。なぜか、これがなんとも心地よかった。

コーチングの概念が日本に上陸し、浸透していったのは1990年代以降のことなので、まったく馴染みのないことだったが、とても新鮮で刺激的だった。

それは自分のやり方に対して、ミスや失敗などのあら捜しやダメ出しではなく、何が正しいかを明確にして、感情的に怒ることなく、冷静に改善のアドバイスや指摘をしてくれた。

そして、疑問や質問にも丁寧に受け答えしてくれてた。押し付けではなく、私たちに主体性をもたせた対応で説得力があり、具体的で的確な回答で納得感も高まる。

「OK.Can do challenge.Let’s do it!(よし、チャレンジできるよ。やってみよう)」と励まされ、「あなたならできます」から「あなたに任せます!」と簡単な英語と表情からJBの気持ちが伝わってきた。

「一緒に働くならあのような上司のもとがいいなあ!」と思った瞬間で、JBに対する憧れはますます大きくなっていった。

コーチングとは:Coaching[英]。コーチングは、20世紀後半からビジネスの現場で注目され始め、企業や組織におけるリーダーシップ開発やチームビルディングに重要で、相手の自己理解や成長を促す目的で行われる対話の手法。コーチと呼ばれる人が、質問やフィードバックを通じて相手の自己認識を深め、目標達成のための行動をサポート。重要なポイントは、コーチが自分の知識や経験を押しつけるのではなく、相手が自ら答えを見つけるようサポートすること。これにより、相手の自発的な行動やモチベーションが向上し、組織全体の成長につながります。経営者や幹部が部下や社員の成長や問題解決に役立てることが多い。

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