商業経営の原理原則【目次】

倉本長治 「日本商業の父」「昭和の石田梅岩」と呼ばれた経営指導者、商業界と商業界ゼミナールの創立者 流通業界に倉本長治ファンは多く、ユニクロの柳井正、良品計画の金井政明会長や、イオンの岡田卓也(イオン名誉会長相談役)らも信奉者である。

【この記事の概要】
 商いを通じて「人のあり方」や「人としての正しさ」を探求することの重要性
 偉大な経営者らの教えは、商いを通じて「人のあり方」や「人としての正しさ」の探求の重要性を説いています。激動の昭和、バブル崩壊 、失われた30年、大震災やパンデミックを経た現在まで最前線で艱難辛苦を乗り越えてきた商人の生き方や横顔から、商業経営の原理原則と本質に迫ります。

この記事の目次

1.どん底からの希望、商いの絆「震災を越え、人と心で繋がる商いの原点」

「危機は人を成長させるチャンス。どんな逆風でも足を止めず、先を見て動き、走りながら考えること」

奇跡の一本松  陸前高田市 2011年の東日本大震災 巨大津波が街を飲み込み甚大な被害を受けた中、奇跡的に生き残った一本松

 2011年、津波で全てを失った岩手県陸前高田市。婦人服店を営む小笠原修さんも例外ではありませんでした。家も店舗も倉庫も、全てが流されたのです。しかし彼は、わずか3日後にはこの地での再興を決意します。ほかにもっと楽な選択肢があったはず……

2.商いの本質、顧客との心も繋がりが店舗の繁栄を導いた「安心堂白雪姫」の事例

夫婦の絆と真摯な豆腐作り。一隅を照らす商いが、お客様の心と舌を魅了する。

大阪・堺市の豆腐店「安心堂白雪姫」 店主、橋本太七さんと由起子夫人 多くの人を虜にする小さな豆腐屋さん 夫婦 笑顔

「温かな豆腐物語」。店主夫妻の温かい人柄が溢れる大阪の豆腐店「安心堂白雪姫」。金沢の名店で培った技と最高の素材で生み出す豆腐は、食べる人に幸せを届けます。病を乗り越えた夫婦の絆と、顧客との……

3.アマゾンの戦略と成長の原動力「顧客第一主義、成長の法則」

アマゾンに学ぶ顧客中心戦略と自社の活路

アマゾンの目覚ましい躍進の原動力は、顧客体験価値向上のための三つの基本戦略、そして創業以来の「顧客第一主義」。「地球上で最もお客様を大切にする企業になる」という理念に基づき、ジェフ・ベゾスは顧客中心の「善の循環」モデルを構築

 アマゾンは顧客第一主義を軸に、豊富な品揃え、優れた顧客体験、低価格の「善の循環」でEC市場を席巻。コロナ禍でも成長を加速させた背景には、顧客視点の絶え間ない革新と長期戦略があります。しかし、多様な顧客ニーズにはアマゾンだけでは応えきれない領域があるため、自社の強みが活かせる領域で……

4.利益はお客様の笑顔が最高の証! 繁盛店が実践する「商売の原点」

「お客様の笑顔」こそが最高の利益!逆境を乗り越える繁盛店の極意。

商業経営の原理原則。利益はお客様の笑顔が最高の証!繁盛店の「商売の原点」四半世紀で7.5割減の八百屋業界で、約500種を扱い年間45万人を集客、20坪の店舗が日売上20万円を達成。厳しい時代に光る「本物の八百屋」の驚異的繁盛の秘訣

 スーパー隆盛の裏で減少する八百屋。福岡には、年間45万超に支持され、レジ待ち行列が途切れない繁盛八百屋があります。半世紀以上、「利益はお客様の笑顔」という商売の原点を探究し、驚異の坪売上を……

5.生涯職人、生涯商人 『生き方と仕事の流儀』

「歳を重ねる」「歴史を重ねる」 200年以上続く老舗五代目の『生き方と仕事の流儀』に不滅の黎明を見た

6.思うは招く 「お前にはどうせ無理」

先生に「お前の成績では、どうせ無理だから」と言われた。諦めずに無限の可能性を見、夢を希望につなげ、厳しい北の大地で夢を叶えた

7.慈愛真実の商人 「商人の絆」

「繁盛店には必ず、死後もお客様に語り継がれる商人がいる」 革新的チェーンストアの礎と繁栄を築いた夫婦の「真商道の道」とライバルであり、共に学びあった同志と「商人の絆」

8.人を大切にする経営 「困窮に瀕する毎日にもめげず」

伝統食「南部せんべい」とともに受け継がれる「人本経営」の思想と実践 裕福だった実家にかつての栄華はなく、困窮に瀕する毎日にもめげず、すべてはなけなしの大金で買い求めた手焼き型21丁からはじまった

9.学ぶことの基本「真似と創意工夫」

「創意を尊びつつ良い事は真似よ」

倉本長治 商業界初代主幹、商業界ゼミナール創始者 「店は客のためにある」「損得より先きに善悪を考えよう」という商業倫理を提唱し、小売、飲食やサービス業などの流通業を近代経営に導いた「日本商業の父」

 これは「昭和の石田梅岩」と言われた倉本長治(商業界初代主幹)の言葉。「学ぶことの基本は真似ることであり、始まりでもある」。目指すべき頂上の理解、ずっと先の“最良”を見て地道な努力を……

10. 私の「座右の銘」はこれ以外ない

私が「ユニクロ」を開業するよりも前に見つけた純度の高い結晶のような言葉。

商業経営の原理原則 座右の銘 ユニクロ創業者柳井正

 「ユニクロ」の創業者で現会長兼CEOの柳井正さんがもっとも影響を受け、もっとも好きなこの言葉。倉本長治さんが主筆を務められた「商業界」で見つけ、今でも「自らへの戒めとして……

11.なぜユニクロは商店街の紳士服店から世界企業になれたのか?

「ユニクロの歩みは挑戦と失敗の歴史でもある」

ユニクロ 紳士服店から世界企業

 地方商店街の紳士服店に生まれ、大学卒業後、現イオンに入社も1年と続かず友人の家に居候。家業に入社するも7人中6人の従業員を辞めさせてしまった若者を覚醒させ、「10回新しいことを始めれば9回は失敗する」経営を支えた純度の高い結晶のような言葉……

12.ユニクロ柳井正が「世界一の店長」に伝えた一言

ぐうたら店長から世界一の店長へと覚醒させたトップの凄まじさにみる真理

ユニクロ創業者柳井正 店長十戒 商業界 

 売上0から3兆円企業へ! 「ユニクロ限界説」が囁かれる少し前、柳井がこれまでのチェーンストア理論と決別したきっかけ。そして、ファストファッション銀座大戦で生き残りをかけ、ぐうたら店長から世界一の店長へと覚醒させた……

13.なぜユニクロ柳井正は9回失敗しても10回挑戦したのか

「頭のいいと言われる人間に限って、計画や勉強ばかり熱心で、結局何も実行しない」と柳井正

ユニクロ創業者で運営会社ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正

 「頭のいいと言われる人間に限って、計画や勉強ばかり熱心で、結局何も実行しない。人生でいちばん悔いが残るのは、挑戦しなかったことだ」と柳井正。『売上0から3兆円企業へ!』 を実現したのは、たった一枚の手書きの企画書に記したコンセプトから始まった。当時35歳の柳井青年の淡々とした言葉に込められた真理……

14.中内功から柳井正に引き継がれる教え

前人未到の「小売業初、売上1兆円達成」。それを支え、半世紀を超えた現在にも受け継がれる『商いの真理』

ダイエー 1号店 主婦の店 創業者中内功

 商店街で薄利多売の「主婦の店ダイエー薬局」からスタートし、理想と日々の商いの両立から前人未到の「小売業初、売上1兆円達成」。それを支え、半世紀を超えた現在にも受け継がれ、ユニクロなど、世界で実践、検証され続けている『商いの真理』……

15.岡田卓也と柳井正、二人に共通する商いの心

ファーストリテイリングを世界企業に成長させた柳井正青年に与えた影響

岡田屋、フタギ、シロとの3社合併でジャスコを誕生させたイオングループ創業者の岡田卓也 260年以上前に創業した三重県四日市市にある岡田屋という老舗呉服店の7代目

 「岡田君、小売業なんて雑魚じゃないか」士農工商はいまだ終わっていない。これがイオンを創った男の原動力となった。260年以上前に創業した岡田屋という老舗呉服店の7代目として生まれ、学生社長の岡田卓也と共にイオンを創った姉、小嶋千鶴子がファーストリテイリングを世界企業に成長させた柳井正青年に与えた影響……

16.伝統を今に活かす

「古くして新しきもののみ、永遠にして不滅」

今井俊之 「ワンダーファブリック (W@nder Fabric)」の店主 西陣織、桐生織、本庄絣、伊勢崎銘仙など日本各地のさまざまな織物でつくられた帽子がおよそ160個。それら一つひとつを手がけ、旧本庄仲町郵便局の店で商う

 事業とは、いくら在り方が成熟していても、経営手法が革新性を失えば滅びる。一方、経営手法が革新的であっても、在り方が未成熟であればやはり滅びる。唯一、永遠にして不滅たりうるのは、時代のニーズをとらえた革新的な経営手法と、伝統に裏打ちされた……

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