【この記事の概要】
「出前からデリバリーへ」そして、「アメリカンコーヒーからシアトルコーヒーへ」。新たな文化へのあくなき挑戦。
世界最強「昭和の黒船」ドミノ・ピザによって「出前からデリバリーへ」。新たなデリバリー文化で宅配ピザブームを牽引。その後、日本上陸4年で100店舗に突入した「平成の黒船」スターバックスコーヒーでは、「アメリカンコーヒーからシアトルコーヒーへ」。濃厚なエスプレッソをベースにした豊富なメニューをお洒落なスタイルでの提供により多店舗展開の礎を築いた現在の第一人者が贈るグローバル経営の極意。
1.「出前からデリバリーへ」ドミノ・ピザとの出会い
約40年前の真夏。とても蒸し暑い日に求人誌で見つけた「ピザ屋の出前」のアルバイト
1970年以降、マクドナルドやケンタッキーフライドチキン、デニーズなどのファストフードやファミリーレストランなどアメリカ発症のビジネスがどんどん日本に上陸し、グルメブームの中、米国最大で日本初のピザデリバリー「ドミノ・ピザ」一号店が1985年9月30日に東京・恵比寿にグランドオープンした。当時の日本は、まだ「出前」の文化であり、今では当たり前の「デリバリー」と言う文化は存在しなかった……
2.ドミノ・ピザ日本一号店がやっと完成した!
期待していた「夏のバイト」のフレーズとは裏腹に、毎日、会議室で行われる短時間で短調な研修に不安を感じていた私たちに吉報があったのは残暑厳しい9月上旬のこと。
待望のドミノ・ピザ日本一号店がやっと完成した。初めて見るその店は、外からの見ると普通の店なのだが、店内は、ピザの受注センター、製造工場、テイクアウトとデリバリーセンターを一つにしていて、これまでにないピザ屋?に感動を覚えた。商品の品質や生産性向上のために、徹底したテクノロジーとシステムで合理化が追及された米国式ピザ製造工場……
3.ドミノ・ピザを日本で成功させるための原点
テクノロジーとシステムで合理化が追及された店舗で徹底的に求められたこと
徹底したテクノロジーとシステムで合理化が追及された米国式ピザ製造工場のようなピザ屋と言えども、実は、人に頼ることも多く、職人的な作業も必要だったのだ。それは、「アルバイトなんだから、ちょっと適当に…」など、一切の妥協もなかった。なぜそこまで徹底させて、求めたのであろうか……
4.アルバイトリーダーとしての自覚
「働く誇りとプライド」と「リーダーとしての自覚」を教えてくれたのはマニュアルではなく、クリスマスシーズンの冷たい雪の日だった。
5.新人育成と作業マニュアル
「なんで新人と1年もやってる俺たちが同じ時給なんだ!?」 世界No1チェーン日本1号店でマニュアルが使われなかったワケ。
6.マネジメントとモチベーション
浮き足立っていた自分は「一気にどん底に突き落とされる」思いを経験 スタッフと同世代の新人店長が「新人アルバイトを怒鳴りつけ、号泣されて気づいたこと」。
7.「教育」「トレーニング」って一体なんだ?
出店スピードに店長育成が間に合わない。半人前でも店長に任命。アメリカ本部提供のトレーニングツール消滅や新入が研修をボイコット!
8.懲戒処分級の大失態に見た上司と社長の姿
ドミノピザ版人財開発システム『キャリアパスプラン』の開発 「自己満足の苦労と自信の集大成はゴミ箱に」 上司と社長の英断から「人としての懐の深さの凄さを強く感じた」。
9.スターバックスコーヒーとの出会い
世界最強デリバリー界の雄が目の当たりにした世界最強コーヒーチェーン「スターバックスコーヒー」のサービスの原点と強み。
10.ミッションを体現する「笑顔の裏側」
スターバックスポリシーが途絶える!? 着任店舗の雰囲気に妙な違和感を覚えた!現場最前線のよくある苦悩と本音。
11.現場を潰してしまうマネジメント 「現場に来ないゴースト上司」
店にも来ず、事実の確認もしないで部下のダメ出しと否定で評価もしない。そして、上司の立場で部下を思いどおりにコントロールしようとする姿勢に危機感を覚えた店長が現場を守るために立ち向かう。
12.危機的状況から店を再建した結果、嬉しい2つのプレゼント
内部崩壊の危機的状況の店をアルバイトと共に再建。その証として「アルバイトからこれ以上の幸せはない何よりも嬉しいプレゼント」。そして管理職に昇格も。しかし「直接的マネジメントから間接的マネジメントへの職責変更」が何とも難しい、、、
13.複数店舗をマネジメントするディストリクトマネジャーっていったい何だ?
スターバックスの店舗と本社を繋ぐ管理職とは、店舗とのチームワークはもちろんのこと、会社と店舗のチームワークをも考えたマネジメントの実施。そして、米国本社から派遣された指導官の驚くべき要求とあるべきマネジメントスタイルとは。