【最新版】店長マニュアル 2-2.現金管理|現金管理の徹底で、不正やミスを防ぎ、利益確保と売上アップに繋げよう

手に持った一万円札と手提げ金庫内の現金。店長マニュアルに基づく厳格な現金管理により、不正や数え間違い等のミスを未然に防ぎます。経営者視点で売上利益を確実に確保し、健全な店舗運営を維持するためのキャッシュマネジメントを象徴するイメージ。

【この記事で分かること】
 現金管理の徹底は、不正やミスを防ぎ、売上3〜8%、利益3〜5%向上に貢献します。
 店舗経営の要は「人・モノ・金」の管理です。特に現金の管理は、利益確保、不正防止、企業イメージ維持に直結する重要事項。苦手意識のある現金管理ですが、本マニュアルでは「感情」と「正確性」を切り分けた教育を推奨します。厳格な現金管理は、誘惑を断ち切り、従業員が安心して働ける環境を整え、貴重な人材育成にもつながります。

この記事の目次

店長に必要なマネジメントと現金管理

店舗経営の要「人・モノ・金」のマネジメント

 店舗経営を成功させるには、人(人材育成)、モノ(商品・設備)、金(現金管理) のマネジメントが不可欠です。特に重要なのは、この3つの要素に取り組む順番です。

多くの店舗では現金管理が後回しにされがちですが、短期間で質の高い人材を育成するためには、「人・モノ・金」の順でマネジメントを徹底する ことが極めて重要になります。この順番で取り組むことで、人材育成の質を飛躍的に向上させることができます。

キーワードは「感情」と「正確性」

■店舗経営の要「人・モノ・金」のマネジメントを教える優先順位

優先順位1:「感情」がなく、「正確性」に多少の誤差が許容される「モノ」のマネジメントを最初に教えます(例:在庫管理、発注、棚卸など)。

優先順位2:「感情」はありませんが、「正確性」が求められる「金」のマネジメントを教え、段階的に責任範囲を広げ、精度を向上させます(例:レジ、小口現金、バックマネーなど)。

優先順位3:「感情」があり、自己コントロールと「正確性」が求められる「人」のマネジメントを最後に教えます(例:採用、人材育成、人事評価、人間関係など)。

これは、「感情」のない「モノ」や「金」の管理を正確にできない人が、「感情」のある「人」の管理をすることは難しいという考えに基づいています。

無理に教えると人的トラブルなどから成長阻害要因になる可能性もあるため、段階的な能力開発を通じて、即戦力化と効果的な人材育成を目指します。

この店長マニュアルでは、店鋪経営上、欠かせない現金管理や経営管理を先に構成しています。

現金管理の目的と重要性

売上利益と人を守る!不正を許さない店舗環境づくり

現金管理とは

 現金管理とは、店舗内のすべての現金(売上金、つり銭、小口現金はもちろんのこと、商品券やクーポン券などの金券も含む)を正確に処理し、企業の財産を保全することです。

これにより、最大限の利益確保と不正のない安全な労働環境を実現し、貴重な人材を育成します。特に無料券や割引クーポン券も現金と同様に扱う必要があります。レジの取り消しや返品・返金処理、店内の落とし物なども現金管理の範囲に含まれます。

現金管理の目的

 現金管理の目的は、不正やミスを予防し、企業の生命線である利益と人材を守ることです。もし内部不正が発生すれば、金銭的損失だけでなく、人的損失や店舗・企業イメージへの計り知れないダメージが生じます。だからこそ、徹底した現金管理が必要なのです。

現金管理の徹底で、売上約3~8%、利益約3~5%の確保が可能に

「うちの店に限って不正はない」と思われがちですが、人間は誘惑に弱い生き物です。例えば、誰もいない場所で財布が置いてあったら、「少しだけなら」と誘惑に駆られることがあります。

このような「魔が差す」危険な環境をなくすことが、大切な従業員を犯罪者にしないためにも重要です。

現金管理の徹底は、従業員間の不信感を解消し、安心して働ける職場環境を作り出します。現金事故によって人間関係が崩れ、有益で優秀な人材が離職するリスクも防ぐことができます。

現金管理の実施方法

「信頼するが、信用はしない」。「任せっぱなしにしない」。徹底した管理体制

 現金管理は、担当者や時間帯責任者が現金類をダブルカウントし、その後、責任者が担当者の立ち会いのもとでダブルチェックを行います。この際、証拠(エビデンス)と照合し、カウントミスや入力・計算ミスなどがないかを確認します。

月に一度は、スーパーバイザー(SV)による抜き打ちの現金監査を実施し、従業員に常に管理されているという意識を植え付け、不正の隙を与えないようにします。

現金管理の本質

 現金管理というと、帳票や管理工数を増やす傾向がありますが、重要なのは担当者や責任者の生産性向上です。業務遂行時に観察力や注意力、人への気配りに重点を置き、通常の業務範囲内で管理を行うことが必要です。

日報や損益計算書などの帳票から異常値に気づき、現場検証から原因を特定し、改善までを行うサイクルを繰り返すことで、経営者視点を養うことができます。

自動精算機や防犯カメラなどのハード面に頼る傾向もありますが、これらはあくまで人が予防し、安全な店舗環境があって初めて機能するものと考えることが必要です。

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