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【この記事の概要】
「管理職が本社本部の机上でマニュアルを作成していませんか」
現場で使われるマニュアルに必要なこととは、実務と連動させたシンプルな内容にすることです。具体的には、店舗でトレーナーがトレーニーに教えている際にトレーニーがメモした内容がマニュアルの原型になります。それをトレーナーと店長が確認して要点をまとめて、スーバーバイザーが本部本社に吸い上げ経営理念と照らし合わせて、社長決裁を得て店舗に段階的導入をしていきます。この繰り返しによって、実務的なマニュアルにブラッシュアップされていくのです。
実務的で機能させるマニュアルの作り方
現場で使われるマニュアルにするために必要なこと
大原則は、実務と連動させて、持ち場での作業の「手順」と「基準」が明記されたシンプルな内容にすることが必要です。
具体的には、店舗や現場でのトレーナー*とトレーニー*が中心となり、トレーニーが書いたメモがマニュアルのベースとなります。最初のマニュアルはシンプルでA4用紙1~2枚程度で表現方法やテンプレートにこだわり過ぎず、手順に沿って箇条書きにします。
そして、トレーニングが繰り返されることで、トレーナーの経験やトレーニーの失敗事例が加わり、現場に適したマニュアルが作成できます。これを繰り返すことでマニュアルの精度が向上していきます。
このマニュアルの精度向上によって、最終的には生産性向上や状況判断ができる人財育成を可能にします。
◆トレーナー*とトレーニー*とは:トレーナーは教える立場の人。トレーニー*は教えてもらう教わる立場の人。
マニュアルはいつ作成すればいいのか
新入社員の入社前に慌ててマニュアルを作成していませんか?
パートアルバイトや正社員が多く入社する直前、年度予算や決算に合わせて、マニュアルを作成しているケースを見かけることがあります。
例えば、パートアルバイトであれば多くの人が入れ替わる3月、新卒入社であれば4月に間に合うように売上や業務が落ち着く時期の2月頃にまとめて作成するといった具合です。
このように作成すると“マニュアル化のためのマニュアル”。すなわち机上論で形式的なマニュアルになりがちです。
マニュアル作成や改訂に適した時期やタイミング
現場で使われる実務的なマニュアルにするためには、次の時期やタイミングがベストです。
- 人事異動や退職時の引継ぎ時
- 新入社員へのトレーニング時
- パートアルバイトのトレーニング時
その理由は、実際に使用した引継ぎ時には引継書が、トレーニング時にはトレーニーのメモが具体的でとても実務的な内容だからです。これからがマニュアルの原型となります。
「マニュアルの原型」とは、現場でトレーナーが教えている内容
これ以上、実務的なマニュアルはなく、机上での作成は難しい
オペレーションレベルが優れ見本となるレベルのスッタフがトレーナーとなり、トレーニーに持ち場の手順や基準を段階的に教え、トレーニーには教わったことのメモを取らせます。
トレーニング時にトレーナーはマニュアルに基づいて、手順を示し、その基準やポイントを分かりやすく表現し、自身の経験談を交えながら教えていて、マニュアルに書かれていないことまでを教えています。
そのメモをトレーナーと共に店長が確認して要点をまとめます。これがマニュアルの原型になるのです。
マニュアルのブラッシュアップと改訂の機会
既にマニュアルがある場合は、引継ぎやトレーニングが終わったタイミングで既存マニュアルのブラッシュアップして改訂をすると効果的です。
なぜならば、これらを実施している時にマニュアル内容が現場実務と異なっていたり、かけ離れていたりすることに気づく絶好の機会だからです。よって、このような場合、仕事を教える側のトレーナーは「これはあくまでマニュアルで、現場では実際に違うから…」と言って済まさないようにすることが重要です。
誰がどこでマニュアルをつくるのか
管理職が本社本部の机上でマニュアルを作成していませんか
原則は、店舗や現場でのトレーニングメモを草案に、スーバーバイザーが本部本社に吸い上げ、経営理念と照らし合わせてズレは修正し、体裁を整えたりした上で、社長決裁を得て他の店舗に段階的な導入を行います。この繰り返しで実務的なマニュアルの作成ができるのです。
店長やスーバーバイザーは時々、実際のトレーニングやトレーニングメモを見てトレーニング状態や進捗を確認し、会社の求める内容や基準がトレーニングされているかをチェックすることも必要になり、それぞれの職務要件への明記と人事評価に反映させます。
このトレーニングメモを通じて、店長やスーパーバイザーは自店舗のトレーニングレベルや経営理念の浸透度から課題も明らかになるので、より現実的な人事評価を可能にします。
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