【この記事の概要】
「繁盛の要因は立地?それとも己の力?」
思い込みから生まれる繁盛経営のスキ、繁盛と撤退の差とは何でしょうか。 それは、「私は良い経営をしている。良い商品を出し、良いサービスをしている。だから繁盛しているんだ(じゅうぶんな利益を出しているんだ)」と売れていることを良いことに、利益が出ていることを良いことに、「これがじゅうぶんな水準なのだ」と思い込むのです。しかし、この思い込みは「誤解」に過ぎません。この誤解はいろいろな困ったことを起こしていくのです。
商売繁盛の思い込み。 繁盛の要因は立地?それとも己の力?
前回は、商売にとっては、商売に向いたTG(ティージー)=交通発生源がとても大切で、TGとTGの間には、動線ができるから、その動線こそが“おいしい”商売繁盛の立地だということをお話ししました。
都心の交差点角地(TG)に出店し繁盛しているココスレストラン
秋葉原の電気街に隣接した交差点に出店。店は2F部分にあり、駐車場はゼロだが開店当初から大繁盛している。
ですから、今回お話しすることは、前回と少し矛盾するように感じるかもしれません。標題にあるように、「TGであぐらはかけない」というお話しですから。
良い立地というものは、本人だけが意識しないだけで、ひじょうに繁盛するような場所です。また、店前の通行人が少ないので、ここでは繁盛は難しいかなと思っていたが、開店したら思った以上にお客さまが来てくれたという立地も“良い立地”です。
さらに、店の賃料が安いので、ここで売れてくれたら利益がでるだろうなあと思っていたら、その予想以上にお客がやってきて毎月じゅうぶんな利益が出たというような立地も良い立地です。
ただし、このように立地をあまり期待していなかったりして、店をオープンしてしまったようなときに、困ったことが起こります。
それはある思い込みから始まります。
思い込みから生まれる繁盛経営のスキ
「私は良い経営をしている。良い商品を出し、良いサービスをしている。だから繁盛しているんだ(じゅうぶんな利益を出しているんだ)」
本当はさほど商品やサービスの水準が高くなくても、売れていることを良いことに、利益が出ていることを良いことに、「これがじゅうぶんな水準なのだ」と思い込むのです。
しかし、この思い込みは 「誤解」に過ぎません。
この誤解はいろいろな困ったことを起こしていきます。