ディズニー流経営の極意 (第9回)入社初日から『ウォルト・ディズニーの想い』が実践できる「たった4つの行動基準」

入社 行動

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「人の育成に必要なことは経験を通じてその人の心に考え方を染み込ませることなんです」 簡潔明瞭で覚えやすい行動基準のもとで、行動の確認とその理由を繰り返し聞くことによって、状況に合った対応を考えられ、適切な行動をとれる人の育成ができるんです

その人の心に『ディズニーキャストの行動基準4つの鍵(SCSE)』を染み込ませる

覚える量には限界がある。すべては教えない「ウォルト・ディズニーの求めるおもてなし」

ウォルト・ディズニーの求めるおもてなしができる人の育成方法は、マニュアル化や読ませたり、教えたり、暗記をさせたり、指示をだすことでもありませんでした。原則、すべては教えないんです。

「ええ―、教えないでどうやって人を育成するの?」って良く聞かれます。

皆さんも疑問に思いませんか?

人の育成にあたり、何を、どのような手順で、いつ、どうやって教えるかが重要なんです。即戦力化を目指して、あれもこれも教えると教わる方は、覚えきれずに混乱してしまってミスや失敗が増えて逆効果になります。

そこで重要なポイントは店舗経営(ピープル・ビジネス)の構成にあり、その構成とはツール、システムと考え方の三要素*になります。

具体的には、接客、商品化やアトラクションを動かす操作盤などの各ポジションで習得すべき作業の一つから始め、手順と基準に絞って教え、作業の精度を向上させてディズニーの求める基準をクリアしていきます。

この繰り返して、ディズニーの求める基準を満たした作業の数を増やしていきます。

その次に、その作業一つ一つを一連の流れで教えます。これは一つ一つの作業を動かすシステムになります。

よくありがちなことは、一つ一つの作業や接客と一連の流れを一度にまとめて教えてしまうことです。

現実的に、一つ一つの作業を覚えるのに精一杯な中で、一連の流れまで教えることでさらに混乱させてしまって、教えたことが中途半端になってしまいます。

認知心理学上、人は一度に覚えられる量に限界があるのですから無理もありません。

ディズニーではこのようなことを重要視して、オペレーションやマネジメントが設計されています。

もちろん、上記が絶対ではなく、教える順序や内容は現場や人によって柔軟に変わります。

人の育成に必要なことは経験を通じてその人の心に染み込ませることなんです

一つ一つの作業を教え確実に精度を上げることと、それらを一連の流れで教えて確実性を覚えていくことが重要なんです。

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