店長マニュアル 2.10のマネジメント知識 (10)安全管理

店長マニュアル 安全管理 タバコの不始末で火災 身近なトラブルや小事故の適切な対処で重大事故を予防

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【この記事の概要】
 「人と店を守る」そして「売上と利益を守る」ための店長の安全管理
 「災は忘れた頃にやってくる」のではなく「忘れたからやってくる」のです。
重大事故になる前の身近なトラブルや事故などの適切な対処と予防でお客様やスタッフの安全確保とともに企業財産の保全を図ることが店長に求められる安全管理です。

1.安全無きところに売上も利益も生じようが無い

 犯罪が事故多発している今日、安全管理を機能させていれば犯罪者を寄せ付けず隙のない経営によって店舗イメージが向上し、よいお客様とスッタフ*が集まる。ハードや外部に安全管理を依存せず、自店舗と自身の身を守る術を習得する。

店舗経営とは、現場でお客様やスタッフ*の安全を確保するとともに企業財産の保全を図り、重要な人財開発機能と利益獲得機能の二大機能の実現することで店舗経営の維持と向上の結果、多店舗展開も可能になる。

よってここでは、店舗の人による安全管理の原理原則をマスターしてほしい。

スッタフ*:社員やP/A(パート・アルバイト)のこと

2.安全管理とは

 お客やスタッフの安全確保とともに企業財産の保全を図る。

犯罪や事故、また内外部不正の発生を未然に防ぐ共に、事故発生時の適切な対応によって被害を最小限に食い止めることで、店舗や企業イメージの維持向上を実現し、得られるべき利益を確保することで適正利益確保と有益人財の定着促進を実現する管理のことを安全管理と定義する。

3.安全管理の目的と考え方

安全管理の目的

 企業において最も重要な人財開発機能と利益獲得機能の実現にある。

安全管理の考え方

①事故が起こらないようにする

②事故が起こったときに適切な対応が誰にでも取れるように日頃から決めておく

の二つの考え方がベースになる。

どんな状況でも対応ができるように常に自店の安全管理の現状をチェックし犯罪や事故、または内部不正の発生を未然に防ぐことにある。

安全管理対策

 具体的な実施方法は

①事故が起こらないようにする

②事故や自然災害が起こったときに適切な対応が誰にでも取れるように日頃から決めておく

主に

・犯罪(内部、外部)
・災害(火災、食中毒、天災などのディザスター)
・天災などのディザスター(気象により起こる天変地異(豪雨、暴風、豪雪や落雷などの異常気象)
・地上で起こる天変地異(火山噴火、津波、洪水や河川の氾濫など)

などの対処方法を予め明確にしておく。

4.安全管理が必要な理由

 安全無き所に人は集まるはずもない。犯罪が多発している今日、安全管理を徹底し、機能させていれば、犯罪者を寄せ付けず隙のない経営ができる。火災や食中毒も同様だ。

その結果、よいお客様とスタッフが集まり、安心安全な店舗づくりができ、本来得られるべき売上と利益の確保から安定経営も可能になる。

一方、安全管理ができていないと隙だらけの店舗となり、内引きや万引きなど犯罪を誘発、横行させることになる。そのような店舗にはスタッフは定着せず、お客様も集まって来ない。

安全無き店舗にはスッタフももお客様も集まらない。結果、逸失利益のみにとどまらず店舗イメージも悪化し、人不足に悩まされ、売上も下がり、棚卸しロスなどで利益を圧迫し、縮小均衡を招くことになる。

5.徹底した安全管理の実践

 常に自店の安全管理レベルをチェックし犯罪や事故、または内部不正の発生を未然に防ぐことである。

日常に生じる問題にとどまらず、普段はあまり生じない不測の事態にも目を向け準備しておく必要がある。それは俗に言う「ヒヤリハット(小事故)」の対策のことで、「ハインリッヒの法則*」とも呼ばれている。

この「ヒヤリハット事故」の対応が現場でできていないため、往々にして、大きな事故になってから本部本社が初めて対処するケースが多く、問題の本質である「ヒヤリハット事故」の対応、対処と対策を現場でタイムリーの実施することの繰り返しまで至らないため、事故が繰り返されている。

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