繁盛立地の紐解き 5.『マクドナルドの教訓』入りやすい店。入りにくい店。

マクドナルド 店頭 看板 営業感 視認性 入りやすさ

本連載記事【目次】 前の記事 次の記事

【この記事の概要】
 「立地評価で同じ失敗を繰り返したマクドナルドの教訓」
 死活問題に直結する立地評価の盲点「心理的制約のある店、少ない店」
 店舗の立地を選ぶ際、商圏を分析したり、地理的なことだけに目が行きがちで、物件というハコ、つまり店という構造物そのものや店の敷地の間口までの評価は見落としがちです。この間口は入店時の心理的制約で「入りやすい店。入りにくい店」となる重要な立地要因なのです。
 店長が既存店でできる立地改善と新規出店にも応用ができるように紐解いています。

“立地評価で同じ失敗を繰り返したマクドナルドの教訓” 店舗の立地を選ぶポイントと見落としがちなこと 

人口や通行量などの商圏特性だけではなく、物件や敷地なども重要な立地要因

 立地を見るというのは、必ずしも、商圏を分析したり、TGとの位置関係や動線の有無などの地理的なことを把握したりすることばかりではありません 

物件というハコ、つまり店という構造物そのものや店の敷地なども、重要な立地要因ですので、これもしっかり調べておかなければいけないのです。

とりわけ、そうした構造物や敷地においては、そこへの「入りやすさ」は特に重要です。

この「入りやすさ」のことを、専門的には「到達容易性」と言ったり、「接近容易性」と言ったりしますが、ここでは「入りやすさ」と呼んでおきましょう。

要するに、お客さんにとって入り易くない店や入り易くない敷地は、「立地が悪い」のです。逆に、入り易ければ「立地が良い店」「立地が悪い敷地」ということになります。

と言っても、単に「入りやすい」とか「入りにくい」とかをその時の気分や感情、主観で決めるわけではありません。

確かに、たぶんに「“心理的な”制約」と言えますが、実際に計測可能な物理的なことに起因していることに限ることが重要です。

店舗の間口とは? 間口は何メートル必要なのか?

入店を左右する「心理的な制約」の代表が、間口の広さです。この間口次第で入りやすい店、入りにくい店かを決める重要な立地要因なのです

 間口と一口に言っても、いろいろな間口があります。お客さんが出入りする際の広さ、狭さのことを「出入間口」と言います。

また、店の大きな看板が掲げることができる建物の上のほうの幅のことを「看板間口」と言います。

そして、この看板を置く幅より広い範囲で、物件、店が外から見えている最大の幅のことを「建物間口」と言います。

一般的には、この述べた順番に間口は大きくなっていきます。

シェアお願いします
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
この記事の目次