固定客化につなげるお客様の受け入れ態勢を整える
今回は、前回で紹介した方法で獲得したお客様を取りこぼすことのないように、お客様の受け入れ態勢を整え、固定客化を図ることを考えてみよう。
固定客化というと、スタンプカード(「○○円ご購入につきスタンプを1個プレゼント」等)がポピュラーな方法だ。しかし、どんな方法を選択するにせよ、販促だけに頼った方法ではいずれ限界になる。
固定客化の本質は、お客様はスタンプカードやおまけなどのインセンティブでリピートさせるこではない。あなたの店での購買経験を通じて満足してこそ、初めて「また行きたい」という欲求が生じるのだ。
顧客満足(CS)なきところには、売上も利益も生じようがないのである。そこで今回は、繫忙期のCSアップ術について解説していく。
繫忙期のCSアップ術
年間を通じ客数がピークを迎える時期に、ひとりでも多くのお客様獲得するとともに、どれだけ満足した購買経験をしてもらえるかが重要である。チラシを見てあなたの店の販促に大きな期待を抱いて来店されたお客様に、いかに期待以上の満足を提供できるかだ。
特に、繁忙期は多くのお客様に店の良いイメージをアピールするチャンスである。だが、客数が増えるだけではなく、同時に様々な障害も押し寄せてくる。どんなトラブルが来てもスムーズな対応で乗り越え、また予防できるような準備をすることだ。そうすれば、気持ちにも余裕ができ、スタッフや売場の状況把握、クレームなど突発的なことに対し冷静な対応ができる。
また、お客様への「三配り」(目配り、気配り、心配り)も行き渡るはずだ。プラスαでの差別化でCSを向上させ、ファンを増やす準備を行うのである。しかし、あまりにもやることがこの時期に集中するだけに、実行することが難しいのも確かである。そこで、この時期をスムーズに切り抜ける方法を紹介したい。
具体的には、①スタッフ対策 ②QSC(運営水準)&CS対策 ③販売促進対策 ④売上・利益対策 の4項目について、順を追って説明していく。