労務管理入門「人で失敗し、人で成功する実務」 (第6回)採用内定から入社までの対応

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せっかくの内定者から辞退されない。さらに、初出勤を楽しみにさせる『内定通知書+(プラス)』送付のススメ

店舗経営で一番重要なのは「人」であり、店舗で活躍する「人」の育成は、応募、面接という採用段階から始まっています。そこで今回は、採用内定から入社までの対応を取り上げます。

今回の内容

1.採用内定したら『内定通知書+(プラス)』を送りましょう
2.内定通知書送付の目的と身元保証書
3.入社前に個人情報を依頼しておくと入社手続きがスムーズです
4.第6回のまとめ

1.採用内定したら『内定通知書+(プラス)』を送りましょう

本連載(第5回)応募、面接と採用では、採用を決定したら、なるべく早く採用内定を伝えましょうとお伝えしました。

その理由の一つに採用内定後から入社日までに、面接時に説明した労働条件が変更となる場合は法的、厳密には「変更明示」が必要になるからです。

ただ、法律で必要だからと言った理由だけで、「変更明示」や「内定通知」の書類だけを送り付ける形になると、店舗側は手間暇かけてせっかく採用して内定まで出したのに、採用内定者が受ける印象は「なんだ、給料の確認だけの書類か」「内定通知以外に会社情報は無いのか」「面倒な会社で大変そうだ」等から釣った魚に餌をやらない的な残念な気持ちを与えてしまい、応募時の熱意が冷めて内定を辞退する可能性があります。

しかしながら、一方で求人内容が給与に幅を持たせている場合、書面で「変更明示」を行う必要がありますし、正社員として採用する場合は身元保証人を徴求する場合は入社前に身元保証書を依頼する場合もあると思いますので、採用内定を通知する書類に法律上必要な書類に+(プラス)して、その店舗ならではの工夫した書類で入社を歓迎する書類を一緒に送ってみましょう。

【『内定通知書+(プラス)』イメージ図】

採用 労務管理

このイメージ図で記載している内定通知書、身元保証書、マイナンバー等の個人情報を一緒に依頼するのは、これから説明いたします。

労働条件変更同意書については前回(第5回)応募、面接と採用で取り上げておりますので、前回投稿をご確認くださいませ。

◆ 店舗ならではの工夫した書類の例(入社前の不安を取り除く)

① 一緒に働くメンバーの顔写真(メッセージ入り)で入社を歓迎し、人間関係の不安を取り除く

入社前は誰でも不安になるものです。特に店舗のメンバーと上手く人間関係を構築できるかを心配する人は多いです。そこで、一緒に働くメンバーの顔と名前、出身地や趣味、そして入社を歓迎するメッセージを伝えておくことで入社後の人間関係の不安も消えて、組織にスムーズに溶け込める工夫が重要です。

② 基本的な業務マニュアル要約で仕事への不安を取り除く

店舗の仕事は商品やメニュー、レジ操作など覚えることが沢山あります。入社後にまごつかないように、事前に身だしなみチェック、主な業務内容や基本的な業務マニュアル要約とトレーニングの流れなどを送っておくことで、入社後のトレーニングがイメージできて仕事に対しての不安を取り除くことが肝要です。

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