繁盛立地入門 6.TGの次に大事な「動線」 これを見誤ったら致命傷

原宿竹下通り 繁盛 立地

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【この記事の概要】
 「動線の良否」と「立地の良し悪し」の関係性
 面白いことがわかっています。動線の良否、つまり、立地が良いかどうかと、そこを通る人々の数、通行量が多いかどうかはあまり関係がないということです。そして、たとえ通行量は少なくても、確実に一方がTGがあるような動線を見つけたほうが、「好立地」なのです。また、「住宅地を後背にかかえている」とか、「店の側面に道路があって住宅地に繋がっていると良い」と聞くことがあります。こういう立地が良いことはコンビニ店に限ったことではありません。飲食店などの小型店でもまったく一緒です。

昭和から平成にかけての立地判定、売上予測や出店戦略は「感と経験」だった(2)

現場最前線で「科学的高精度システム化の実務」をしてきたからこそ分かること

立地の科学「動線はTGとTGの間に形成される」

 さて、TG(「ティージー」)という言葉はもう身につきましたか?
どういう意味だったでしょうか。復習しましょう。

TGとはTraffic Generator(「トラフィックジェネレーター」)の略で、「交通発生源」と訳すのでしたね。「人々が集中するような施設、または場所」のことを指します。

例えば、スーパーマーケットやGMS(量販店)や大型ディスカウントストア、ホームセンターなどの大型小売店が代表的な施設としてのTGです。

鉄道の駅もTGとなります。とりわけ都市部では「駅」は重要です。

その他にも、大学や予備校、公園や河川敷などへの出入口、大型交差点もTGです。

いずれも人々が自然に集中するような場所です。

そして、大事なことは、こうしたTGがあるところには、ほとんどの場合、

「動線」

が形成されることです(図1)。

TG 動線 立地判定 立地評価 
図1 さまざまなTGと動線

典型的な「動線」のでき方と「好立地」の捉え方

 駅と大型小売店があれば、その間の道が「動線」になります。さらに、遊園地や公園があれば駅との間に、「病院」があれば駅と病院との間に、大型交差点があれば、駅からその大型交差点までの間に「動線」ができます。

これが典型的な「動線」のでき方です。

ちょっと変わったところでは、スーパーマーケットのような大型小売店と、ディスカウントストアやドラッグストアのような異なった大型小売店との間にも「動線」ができることです。

また、隣り合う駅でも、それが、別の鉄道線の乗り換えになっていると、そこに「駅-駅」間動線が必ずできます。

こやって、駅であろうと、大型小売店であろうと、それがTGであるかぎり、近くにあれば「動線」が必ず生まれます。

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