ピープル・ビジネス理論 8章 人事評価 3.ピープル・ビジネスにおける人事評価制度 「行動とパーソナリティを混同しない」

行動 パーソナリティ

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【この記事の概要】
 「行動とパーソナリティはまったくの別物」 
 行動とパーソナリティはまったくの別物で混同していることが問題。
人事評価や問題解決においてパーソナリティを変えようとするため人間関係がこじれて厄介なことになってしまう。 行動に着目し、行動を変える「行動変容の原則」とパーソナリティの構造

ピープル・ビジネスと一般的な人事評価制度の概念の違い

信頼性、確実性に欠け不公平で不平等な事態を招く原因と「行動変容の原則」

 人事評価において、業務内容よりもパーソナリティ*を変えようとする評価によって、人間関係の悪化といった二次的問題が発生し、人事評価をさらに難しいものにし店長や経営者を悩ませてきた。

ピープル・ビジネスでは人事評価に関わらず、業務遂行における目標設定や仕事ぶりにおける行動とパーソナリティを分けて捉え、混同しないことを重要視している。

では、「行動とパーソナリティ」の混同とはどのようなことを指すのか。

人事評価や問題解決において行動そのものではなく、その人の人間性を問題視して指導で変えようとしたり、人事評価要素にも人間性に関わることが含まれ改善を求めることがある。

しかしながら実態は、何をどのように改善し、評価すればいいのかが分からない上、上司の主観が入るため都度言うことが変わり、事態も改善しないため信頼性、確実性に欠ける人間関係となって不公平で不平等な事態を招いてしまっている。

ピープル・ビジネスでは行動変容*(Behavior modification[英])の原則と言って、問題発生時などにいて人格上の問題と行動の問題を分けて考える概念のことで、ここで言うパーソナリティとは人間性のことを指し、心構え、意欲・やる気、協調性や積極性がこれにあたる。

そして、具体的には行動とパーソナリティ(人間性)を分けて事実を捉え、行動の改善を求めることを意味する。

これらは、人事評価にとどまらず、トレーニングやコミュニケーションなどの人間関係とも連動することなので細心の注意が必要になる。

◆ 行動変容*Behavior modification[英]:行動変容の意で人の性格や人格を変えようとするのではなく、人の行動に着目し、行動を変える考え方で人格上の問題と行動の問題を分けて考えることを原則としている。もともとは1980年代、禁煙研究などの医療的な治療アプローチの5段階に使われた考え方で段階に沿った適切な対応によって、最終的には相手が自発的に行動を起こすようにする概念のこと。

(詳細)「パーソナリティ*」参照先:ピープル・ビジネス理論 8章 人事評価 1.人事評価制度とは

(事例)「行動変容*」参照先:ドミノ・ピザとスターバックスに学ぶグローバルビジネス・後編 (第10回)現場を潰してしまうマネジメント 「現場に来ないゴースト上司」

「行動とパーソナリティ」はまったくの別物であり、混同していること自体が問題

 トラブルや問題は日常的に発生すること。

この解決にあたり「パーソナリティと行動」を混同し対応してしまっているため一向に解決しない。

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