【この記事の概要】
商いを通じて「人のあり方」や「人としての正しさ」を探求することの重要性
偉大な経営者らの教えは、商いを通じて「人のあり方」や「人としての正しさ」の探求の重要性を説いています。激動の昭和、バブル崩壊 、失われた30年、大震災やパンデミックを経た現在まで最前線で艱難辛苦を乗り越えてきた商人の生き方や横顔から、商業経営の原理原則と本質に迫ります。
1.どん底まで落ちて 「ゼロではなくマイナスからのスタート」
「どん底まで落ちて、大地を踏みしめ、共に頑張れる仲間がいて、はじめて真の希望は生まれる」
2011年の東日本大震災で市街地のほとんどが津波に飲み込まれ、最悪の犠牲者率を記録した岩手県陸前高田市。この地で2代目として婦人服店を営んでいた小笠原修さんは、家も店舗も倉庫もすべてを津波に流されました。しかし3日後にはこのまちで店を再興することを決意……
2.夫婦の絆から見る商いの本質 「商品から伝わる人柄と夫婦の絆」
妥協のないものづくりの姿勢「一隅を照らす」
北陸・金沢の持ち帰り寿司の名店「芝寿し」から学んだ「妥協のないものづくりの姿勢」を受け継ぎ、「ひと口食べると幸せが満ちてくる味づくり」と「量産や安価とは違うところでものづくり」から生まれる「一隅を照らす豆腐」。商品から伝わる人柄と夫婦の絆から見る商いの本質……
3.我が顧客第一主義 「商売人の強み」
「他社は顧客、顧客と口では言っても、結局ライバルを見て戦略を決めています。それは何も発明していないのと同じです」。インターネット通販の巨人、アマゾン創業者のジェフ・ベゾスの言葉。
アマゾンが目指し、成長の源に学ぶ。そして、商人が目指すべき真の顧客第一主義「店は客のためにある」という思想は、もっと奥が深く、多様なものなのです。時代の荒波にも打ち勝つことができる商人の強み。厳しく、世知辛い世の中だらからこそ商人にできること……
4.商売の原点 「利益はお客様の笑顔」
半世紀で61%減、2.8万店も減少した『八百屋』。それだけに本物が生き残る
かつて商店街には必ずあり、私たちの暮らしを支えてくれた八百屋。その役割をスーパーマーケットに奪われ、街なかで見かけることが減って久しい。しかし、それだけに本物は残り、ひときわ光り輝く。年間45万超のお客様から支持される『八百屋』……
5.生涯職人、生涯商人 『生き方と仕事の流儀』
「歳を重ねる」「歴史を重ねる」 200年以上続く老舗五代目の『生き方と仕事の流儀』に不滅の黎明を見た
6.思うは招く 「お前にはどうせ無理」
先生に「お前の成績では、どうせ無理だから」と言われた。諦めずに無限の可能性を見、夢を希望につなげ、厳しい北の大地で夢を叶えた
7.慈愛真実の商人 「商人の絆」
「繁盛店には必ず、死後もお客様に語り継がれる商人がいる」 革新的チェーンストアの礎と繁栄を築いた夫婦の「真商道の道」とライバルであり、共に学びあった同志と「商人の絆」
8.人を大切にする経営 「困窮に瀕する毎日にもめげず」
伝統食「南部せんべい」とともに受け継がれる「人本経営」の思想と実践 裕福だった実家にかつての栄華はなく、困窮に瀕する毎日にもめげず、すべてはなけなしの大金で買い求めた手焼き型21丁からはじまった
9.学ぶことの基本「真似と創意工夫」
「創意を尊びつつ良い事は真似よ」
これは「昭和の石田梅岩」と言われた倉本長治(商業界初代主幹)の言葉。「学ぶことの基本は真似ることであり、始まりでもある」。目指すべき頂上の理解、ずっと先の“最良”を見て地道な努力を……
10. 私の「座右の銘」はこれ以外ない
私が「ユニクロ」を開業するよりも前に見つけた純度の高い結晶のような言葉。
「ユニクロ」の創業者で現会長兼CEOの柳井正さんがもっとも影響を受け、もっとも好きなこの言葉。倉本長治さんが主筆を務められた「商業界」で見つけ、今でも「自らへの戒めとして……
11.なぜユニクロは商店街の紳士服店から世界企業になれたのか?
「ユニクロの歩みは挑戦と失敗の歴史でもある」
地方商店街の紳士服店に生まれ、大学卒業後、現イオンに入社も1年と続かず友人の家に居候。家業に入社するも7人中6人の従業員を辞めさせてしまった若者を覚醒させ、「10回新しいことを始めれば9回は失敗する」経営を支えた純度の高い結晶のような言葉……
12.ユニクロ柳井正が「世界一の店長」に伝えた一言
ぐうたら店長から世界一の店長へと覚醒させたトップの凄まじさにみる真理
売上0から3兆円企業へ! 「ユニクロ限界説」が囁かれる少し前、柳井がこれまでのチェーンストア理論と決別したきっかけ。そして、ファストファッション銀座大戦で生き残りをかけ、ぐうたら店長から世界一の店長へと覚醒させた……
13.なぜユニクロ柳井正は9回失敗しても10回挑戦したのか
「頭のいいと言われる人間に限って、計画や勉強ばかり熱心で、結局何も実行しない」と柳井正
「頭のいいと言われる人間に限って、計画や勉強ばかり熱心で、結局何も実行しない。人生でいちばん悔いが残るのは、挑戦しなかったことだ」と柳井正。『売上0から3兆円企業へ!』 を実現したのは、たった一枚の手書きの企画書に記したコンセプトから始まった。当時35歳の柳井青年の淡々とした言葉に込められた真理……
14.中内功から柳井正に引き継がれる教え
前人未到の「小売業初、売上1兆円達成」。それを支え、半世紀を超えた現在にも受け継がれる『商いの真理』
商店街で薄利多売の「主婦の店ダイエー薬局」からスタートし、理想と日々の商いの両立から前人未到の「小売業初、売上1兆円達成」。それを支え、半世紀を超えた現在にも受け継がれ、ユニクロなど、世界で実践、検証され続けている『商いの真理』……
15.岡田卓也と柳井正、二人に共通する商いの心
ファーストリテイリングを世界企業に成長させた柳井正青年に与えた影響
「岡田君、小売業なんて雑魚じゃないか」士農工商はいまだ終わっていない。これがイオンを創った男の原動力となった。260年以上前に創業した岡田屋という老舗呉服店の7代目として生まれ、学生社長の岡田卓也と共にイオンを創った姉、小嶋千鶴子がファーストリテイリングを世界企業に成長させた柳井正青年に与えた影響……
16.伝統を今に活かす
「古くして新しきもののみ、永遠にして不滅」
事業とは、いくら在り方が成熟していても、経営手法が革新性を失えば滅びる。一方、経営手法が革新的であっても、在り方が未成熟であればやはり滅びる。唯一、永遠にして不滅たりうるのは、時代のニーズをとらえた革新的な経営手法と、伝統に裏打ちされた……