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今では、魚介スープブームのパイオニア的存在となったが創業字は鳴かず飛ばずで赤字の日々。3人の育児に追われ、飲食店の経験も知恵もまったく無い専業主婦がラーメン屋を創業し、年商7億を達成した超・ど素人経営術
3人の育児に追われ飲食店の経験も知恵もまったく無い専業主婦がラーメン屋を創業
今では、魚介スープブームのパイオニア的存在となった「焼きあご塩らー麺たかはし」も創業字は鳴かず飛ばずで赤字の日々
創業者で現社長の髙橋夕佳さんは、もともと専業主婦で故郷新潟で3人の育児に追われる日々を過ごしていた。
その後、子育てしながら上京しイチかバチかの賭けでラーメン店開業し、なんと年商7億円を達成した。
実は、飲食店の経験も知恵もまったく無く、味も独学の専業主婦がなぜ創業し、どのようにして年商7億円を達成したのか?
創業10年で年商7億円達成も。実は創業時はまったく売れなかった
・飲食店の経験も知恵もまったく無く、味も独学。経営も運営も分からない中で上京し、2012年、茗荷谷(東京都文京区)に小さなラーメン店を夫婦経営で始めた。
・最初は鳴かず飛ばずでまったく売れない。日の目を浴びない時間が長く大赤字の日々。
・飲食店がこんなに大変だとは思わなかった…
創業のきっかけ「新卒社会人で経験したコンプレックスが強い原動力に」
大学卒業後、スケールの大きなビジネスに憧れて東京の一部上場企業に就職も半年でできちゃった結婚で専業主婦に。同期の出世や活躍もあってコンプレックスに。
そのコンプレックスが強い原動力となって再挑戦を決意した。今思えば、商品は何でも良かった。
ちょうどその時、出身地、新潟でラーメンを通して馴染みがあり、慣れ親しんでいた焼きあごに着目した。
さらに、東京には「あご出汁のラーメン」がなかったことに気づき、東京でやったら喜んでもらえるに違いないと確信して、東京でもう一度、勝負するために上京。
その後、あるきっかけで「あごだしブーム」の火付け役として多くのメディアに取り上げられブームをけん引することに。
一過性のブームで終わらせず、長く続く本物の文化にするための使命感を抱くようになり、さらに飛躍するきっかけになっている。
売れるきっかけ「無難な味から、主張のあるインパクトある味に」
創業後、客足が伸びない中、味が定まらず変え続ける毎日が続いた。
「バランスは良いが、主張のない無難な味」…
試行錯誤の日々が続いた。
そんなある日「何を伝えたいのか分かるモノを作っていかないと」と考え、これまで毎日ちょっとづつ変えてきた味を、味を劇的に「無難な味から、主張のあるインパクトある味に」に変えて勝負に出た。
その結果、商品を見出し、その商品が現在の主力商品「焼きあご塩ラーメン」の原形となっている。
それは、創業したきっかけ「あご出汁のラーメンで喜んでもらえるに違いない」を追い求め、原価に妥協しない商品づくりからお客様から支持された。
売れたのは商品力だけではなかった。商品を売るための原理原則を徹底していた
ピープル・ビジネスのビジネスモデル的視点での要点整理
「焼きあご塩らー麺たかはし」は売上増大戦略をとり、高投資・早期回収型のビジネスモデル。
とは言え、リスク・ハイリターンの博打的ビジネスではなく、一円、一円の積み重ねで早期を回収を実現している。
ビジネスモデルの各項目の要点
1.商品戦略
主力商品を絞っている。売れないからと商品をひろげなかった。高品質で単時間で商品提供を可能にしている。
2.リピート戦略
「また食べたい」と思わせる主張のあるインパクトある味の商品でのリピーターを図り、価格ディスカウントなどキャッシュを減らすようなリピート戦略に頼っていない。
3.出店戦略
一等立地。創業当時は、マーケットの小さい茗荷谷への出店からマーケットの大きな新宿への移転。
4.営業時間設定
立地の潜在購買力を最大限獲得できる営業時間を設定し、施設稼働率を上げている。
5.オペレーション
主力商品の絞り込みによってオペレーションの工程管理で無駄を最小限にし、単純化されたオペレーションで人件費も削減可能に。
6.収益対策
① 一等立地の高家賃対策:クイックサービスと限定メニューで客席回転率を上げてピークタイムの売上獲得と適切な営業時間設定での売上獲得。
② 粗利増加対策:粗利を増やすために原価を削ることはせずに、逆に原価率40%にしてお客様満足度が上がるように商品価値を上げて販売数を増やした。
③ ロス対策:商品の絞り込みと販売数を増やすことで食材の回転率を上げ、不要な仕入れや仕込みを減らした。
④ 損益構造:お客様の来店や満足度に影響しない費用は徹底的圧縮して損益分岐点を下げ、売上を最大限獲得するため利益率を上げやすい構造で早期回収をしている
⑤スケールメリット:自社の事業規模と店舗数を増やすに伴った仕入れ構造や物流の見直しによって原価率を10ポイント削減。
⑥資金調達:自己資本が低い中、大きく借入しててこの原理で出店に投資し、ビジネスモデルで早期に回収。これを繰り返し信用を上げて資金調達がしやすい経営状況に。
もしあなたが商売をするなら、家賃が安くても、マーケットが小さく、潜在購買力も低く、立地も悪く、狭い店舗で商売をしたいと思いますか?それとも、逆のほうがいいですか?
① 商売の定石:売れる場所で、売れる商品を徹底的に売り尽くす戦略でそれを仕組み化する。
② 商売の成否の分岐点:商品力だけで勝負しようとしたり、開業資金が足りないからと三等立地で開業しても、集客が難しく、結果、毎日多くのロスを出し、資金繰りが悪化してしまう厳しい経営となる。商品が売れる立地を選び、必然な資金を調達。
③ 三等立地でロスを出すのであれば、そのロス金額分上乗せした立地の物件の方がまだ売れる。売れる立地で、機会損失なしで売れれば、ロスも最小限に抑えられる。
飲食の経験も知恵もないど素人がコンプレックスを武器に大赤字を克服。イチかバチかの賭けで年商7億円を達成した裏には、逆境を武器に変えてしまうバイタリティと現状思考でなく、目標からの逆算思考で現実を見る。
商品や資金ばかりに目が行きがちだが商品を売るために投資と回収を見て、ビジネスモデルで俯瞰して必要な行動と優先順位を決め、結果が出るまで徹底的に行動する。
これが「焼きあご塩らー麺たかはし」のど素人経営論の真髄と言える。
◆ 撮影のご協力
株式会社ヒカリッチ アソシエイツ
代表取締役 髙橋夕佳 様
https://takahashi-ramen.com/
◆ produced by
㈱プランズ 炎丸 グループ 代表取締役 深見浩一
https://prunz.jp/
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