【この記事の概要】
人の集まる場所や事業所への訪問、いわゆる外回り営業は店舗経営でも重要な営業活動の一つです
事業所訪問は、とても地道な活動ですが、実は最も重要で力を入れてほしい活動の一つです。なぜならば、直接、ターゲットの元へ行って、商品の案内や店の営業、そして自店をアピールして、あなた自身の誠意を直接伝え、来店を促す機会。そして、直接会話することで「消費者の声」を聞けるチャンスでもあるからです。この店舗マーケティング活動は、店長一人ではなく、従業員とチームで実践することで競合店との差別化を可能にします。
事業所や人の集まる場所(TG)への訪問
自店の良い印象を与え、自店舗や競合店の情報を収集する
事業所やTGへの訪問とは、俗にいう外回り営業のことです。
とても地道な活動ですが、実は最も重要で力を入れてほしい活動の一つです。
なぜならば、直接、ターゲットの元へ行って、商品の案内や店の営業、そして自店をアピールして、あなた自身の誠意を直接伝える機会であること。さらに、消費者と直接会話することで「消費者の声」を聞けるチャンスにもつながるからです。
つまり、外回り営業から店内でのコミュニケーションやアンケートでは聞くことのできない「生の情報」を得ることができるのです。
具体的には店や商品の認知度、認知方法、チラシ浸透度や自店および競合店の評価や評判などを聞くことができます。
つまり、この消費者とのミュニケーションから競合店の実態やお客様が来店しない本当の理由を知ることにもつながるのです。
◆TGとは:詳細は次の記事を参照してください。

消費者の生の声を聞くとは?
消費者の生の声を聞くとは、消費者の感想や意見を聞くと思いがちですが、重要なことは事実を聞き、確認することなので注意が必要です。
もちろん、感想や意見に耳を傾ける姿勢は重要ですが、「一個人の意見=万人の声」と受け止めないことです。
それは、お客様アンケートやクレームなどで得た少数意見を全てのお客様の意見と受け止めて店舗経営に採用してしまうことです。
例えば、「ヘルシーな商品が欲しい」との意見から、その商品を採用してしまう。結果、メニューミックスの構造が崩れ粗利益が低下、仕入や在庫管理の工数の増加、オペレーションの混乱、他商品の品質低下、ロスの増大、提供スピードの遅れなど、スムーズなオペレーションが乱れに乱れ、ミスにミスが誘発される事態を招きます。
このように信頼性や正確性を欠くようなガタガタな店舗経営では、既存客の信頼を失って、大手チェーンであっても企業生命に大きな影響を及ぼす重大な事態を招いてしまうため注意が必要です。
店舗マーケティング活動は労力が必要なので、店長一人ですべてを行うには限界があるし、一人でやってもいけない
事業所訪問などの店舗マーケティング(ストアレベルマーケティング)活動はかなりの時間と労力を必要になります。そのため、店長一人ですべてを行うのは限界があるし、一人でやろうとしてはいけないのです。
なぜなら、必ずと言っていいほど途中で力尽きてしまって中途半端になるし、店長以外の人も育たない上、いつまで経っても店長が忙しすぎれば人も定着しません。
そこで、スタッフも参加させて顧客を獲得する喜びを実体験させて、育成を図ることも重要になります。実際に、店舗経営における人の育成とは、この喜びを経験させることに尽きるといっても過言ではありません。
例えば、従業員が事業所を訪問して自店舗の営業をした結果、来店してもらうことで一番うれしいのはその従業員本人であり、その時に心の底から自然な笑顔でお客様をお迎えし、ホスピタリティを発揮することもできます。
この繰り返しによって店舗レベルも向上し、お客様満足度も同様に向上するため、結果として客数は増え、購入点数アップや客単価アップにもつながります。外回り営業、集客や販売から結果に繋げる経験から、結果を出す方法が分かる人の育成ができます。
そのため、店長一人でやろうとしてもいけないのです。
店長に代わって、店舗マーケティング活動が実践できるうように、大胆な権限委譲、そして、トレーニングとフォローアップで店長の右腕が育つのです。
事業所訪問件数の目安と目標設定
事業所やTGなどへの訪問活動の実施状況は、実施の有無と継続性から見ると二極化の傾向で、月間100社以上を目標に実施している店もあれば、全く実施していない店もあります。
あなたが事業所訪問を始めようと検討すると、二つの疑問を抱くことになります。一つ目は、月間の訪問件数です。二つ目は、どのように実施すればいいのかということです。
まず、事業所訪問の目標件数から説明しましょう。
一般的な事業所訪問の目標件数は、ひと月あたり100~200社です。
と聞くと「えっ、そんな数はできない」と最初は誰もが思うことです。よって、次のように考えてみてはいかがでしょうか。
例えば、1人で毎月1日から15日までの間に100社を訪問するとしても、1日当たり換算は約7社で、移動を含まない所要時間は60分で十分できる範囲です。他従業員の協力も得れば200社以上は十二分に可能な件数です。
この目標を達成するためには、何曜日のどの時間帯に、誰が、どの地域の事業所を訪問するのかを最低でも1ヶ月単位での計画が必要になります。
なぜならば、「暇な時間帯に事業所を訪問すればいい」などと思っていると「今日は忙しいから、また、後日にしよう」と先延ばしにしてしまい、ほとんど実施できていないからです。事実、事業所訪問ができない事例の多くがこれに該当します。
◆店舗周辺の重要なポイントの活用

生産性を向上させ、人を育成する準備とマニュアル化
二つ目の疑問でどのように実施すればいいのかという点は、誰でも簡単にできるように営業用のツールボックスをあらかじめ準備することです。そして、この営業ツールボックスは事業所訪問を効率化させることもできます。
次は、どの地域のどんな事業所やTGを訪問するかを検討します。
具体的には、地図を準備して地域ごとに訪問する事業所やTG(商店街、オフィス街や工場地域など)を確認し決めます。
次に、訪問先で配布するメニューチラシやクーポン券などの販促ツールを用意して、訪問先の規模や従業員の特性に応じた販促ツールの手渡しがいつでもできるように販促ツールを組み合わせて事業所訪問セットを準備します(下記、事例研究を参照)。

■営業ツール(事業所訪問セット)
・名刺
・メニューチラシやクーポン券などの販促ツール類
・販促ツールを入れる封筒
・トークスクリプト(挨拶、名刺交換、訪問の目的、自店舗のアピールや訪問先でヒアリングができるように)
・事業所訪問レポート(訪問時のキーマンの名刺やヒアリングから得られた情報から売上獲得の機会や競合対策の記録を残し、次回に活用する)
そして、事業所訪問後は必ず訪問内容を記録に残しましょう。それは、今後の訪問や後任育成に活かすために必要になります。
これらのPDCAサイクルを継続的に実施していくことで、チラシやクーポン券の配布効率、そしてその回収率とそのクーポン券で獲得した売上(AOS:アド オンセールス )などのマーケティング効率にも目が行き届くようになり、店舗マーケティングの精度向上とともに経営の精度も向上もできる人の育成ができます。
そして、これらの準備、実施と結果の記録までの一連の流れを次回に活かすことが人財育成の要であり、その記録がマニュアルになります。
実務で人を育成し、実務からマニュアルが作成されるため実践が伴うのです。
是非、この機会に店の外に出て、店を客観的に見て、店舗周辺の事業所訪問から消費者の声に耳を傾け、自店舗を見直す機会にしてみてはいかがでしょうか。
勝てば官軍。
凡眼には見えず、心眼を開け。
好機は常に眼前にあり。
日本マクドナルド創業者 藤田田(でんと発音してください)
◆トークスクリプトとは:talk+scriptで「会話+台本」の意。つまり、営業時のセールストークの台本とも言え、この台本の質と担当者がスムーズに会話できるかどうかで営業の成果に直結すると言っても過言ではない。具体的には、事業所訪問では、第一印象を良くする挨拶と名刺交換に始まり、消費者の「生の情報」を得るための会話や質問、事業所の従業員数、弁当や宴会などの需要のヒアリングをして、そのニーズに合ったメニューチラシで自店のアピールと来店を促す。対応いただいたお礼にクーポン券を手渡し、感謝と来店をお待ちしている旨を伝えて、自店にgoodwill(好意)を抱いてもらえるような良い最終印象で締める。
◆AOS「アド オンセールス」の詳細は、下記記事を参照してください。
