
数字の裏側を探る「なぜ?」とP/Lの活用
P/Lの数字はあくまで「結果」に過ぎません。本当に大切なのは、なぜその結果になったのか、その要因を深く掘り下げて考えることです。数字に異常や違和感を見つけたら、その背景を徹底的に突き詰めることで、問題の本質が見えてきます。
- 売上減少の原因: 客数減少なのか、それとも客単価の低下なのか。新規顧客の獲得状況やリピーターの来店頻度、販売促進の効果はどうか。天候、競合店の動向、地域イベントなど、外部要因の影響はなかったか。
- 原価率増加の原因:仕入れ価格の高騰、食材のロス・廃棄、標準レシピの不徹底(過剰なポーション量)、乱雑なオペレーション、注文ミスなどが原因ではないか。
- 経費増加の原因:人員の過剰投入、水道光熱費の無駄遣い、広告宣伝費の効果が薄かった、といった原因が考えられないか。
- 問題の本質究明のコツ:一見、複雑難解に見える問題でも、店舗経営における「ピープル・ビジネスの三大要素」を活用すれば、P/Lの異常値からの現場検証で根本を見抜き、シンプルに捉え、整理し改善することができます。根本は「森を見て、木を見て、その根を見る」ことで見えてくる。『ピープル・ビジネス理論 0章 イントロダクション Ⅲ 物事をシンプルに捉える』を参考に、問題の本質究明に取り組んでください。
現場検証の事例:電気代が高い場合
P/Lで電気代の増加に気づいたら、すぐに現場で具体的な状況を確認します。
例えば、
- 照明やエアコンの不要な点灯や稼働、消し忘れはないか?
- 照明はLED化されているか?
- エアコンの冷暖房の温度設定は適切(夏は28℃、冬は20℃)で、客数の温度計を確認して温度を調整しているか?
- エアコンのフィルターは定期的に清掃されているか?
- 冷凍冷蔵機器の性能低下はないか?
- 窓用断熱シートを貼る、バックヤードなどはセンサーライトにするなど、節電対策をしているか?
などの視点で店内をくまなく回り、「五感」で確認することが、数字の裏にある真の原因を見つける上で非常に重要です。
予算と実績の管理徹底
目標(予算)と実績との差異を早期に把握し、迅速に対応することが損益改善の鍵となります。
1. P/L分析と迅速な改善
月末に当月近似値のP/Lを作成したら、予算との差異分析と現場検証に基づき、その原因を特定します。そして、来月以降の具体的な対策を検討し、翌月の月初から修正計画を実践することで、月次目標の達成に繋げます。
2. 週次・日次での売上管理
日々の売上目標を明確に設定し、実績と比較します。目標は月次から週次、日次、さらには1時間あたりまで細分化することで、常に店舗の状況を詳細に把握できるようにします。目標が未達の場合は、すぐに原因を探り、翌日以降の対策を講じる柔軟な対応が求められます。
3. 週単位でのコスト管理
売上だけでなく、原価、人件費、販促費、水道光熱費などの主要な変動費も週単位で管理し、問題点を早期に発見し、速やかに是正することで、損益悪化を未然に防ぎます。
※専門家がお話を伺い、課題解決をサポートします。

