ストアレベルマーケティングにおける絶対条件 お客様との約束「看板に偽りなし」
お客様満足度の無きところには売上は生じようもない
ストアレベルマーケティング実施の絶対条件は、このデイ・パート・オペレーションに基づいて、お客様満足度のレベルを基準以上までレベルを引き上げることが必要だ。
そもそも、「お客様満足度とはいったい何か?」を知っているであろうか?
店で働くスタッフは理解し、実践できているであろうか?
そこで、パートアルバイトが入社初日からでも実践できるようにお客様満足度を定義し、シンプルに設計され、もはやピープル・ビジネスにおけるグローバルスタンダードとも言える。ここではマクドナルドの事例を紹介したい。
経営方針(理念)は「QSC+V」で、その意味は
・Q:Quality(品質)
・S:Service(サービス)
・C:Cleanliness(清潔さ)
+
・V:Value(付加価値)
である。
つまり、「Value(付加価値)」の提供とは、お客様に高いQSCレベルの提供によって満足いただき、また来店したいと思っていただくということが「Value」の実現と考えており、何かおまけや特典を付けるといった表面的なことの意ではない。
また、各年の経営戦略などから「QSC&V」や「QSCV」など表記を変えているが、本質は変わらない。
他に経営理念ではないが、1968年(昭和43年)創業の牛丼の吉野家の代名詞とも言える「うまい、安い、早い」のシンプルなキャッチフレーズは、創業期は「早い、うまい、安い」で、バブル期では「うまい、早い、安い」に、2000年代以降「うまい、安い、早い」と訴求順序を変え、時代に求められる柔軟な経営により、スッタフや顧客の心をつかみお客様満足度を高めている。
他、セブンイレブンやディズニーなどのグローバルチェーンにみるお客様満足度*も同様である。
◆セブンイレブンやディズニーのお客様満足度*:詳細は「ディズニー流経営の極意 (第2回)ゲスト満足と売上達成を両立!ディズニー魔術商法の本質」を参照してほしい。
そして、店のお客様満足度が完全ではなく満足度が低い状態の中で、ストアレベルマーケティングを実施するとどうなるか?をよく認識すること重要だ。
集客すべくマーケティングやプロモーションを実施して、消費者に来店のモチベーションを与え、期待をして来店されたお客様は、低いお客様満足度を体験することになり、期待は大きく裏切られてしまう。
つまり、お客様満足度が完全ではない状態で、お客様を呼んではいけない。そして、ピープル・ビジネスはリピート・ビジネスであることも忘れないでほしい。
満足なお客様満足度がなければ、そのお客様はあなたの店に失望し、二度と足を運んでくれないことは目に見えている。
そればかりではなく、あなたの店に失望したお客様は、あなたの店の不満を友人らに口コミで面白おかしく伝え、悪い評判が広まるという最悪の結果を招いてしまうことになる。
つまり「お客様満足度の無きところには売上は生じようもない」
これこそが、ピープル・ビジネスにおけるストアレベルマーケティングの大原則であり、ストアレベルマーケティング実施の絶対条件は、このデイ・パート・オペレーションに基づいて、お客様満足度のレベルを基準以上までレベルを引き上げることだ。
満足なお客様満足度(QSCレベル)の基準とは
お客様の立場になって自店を見て実態を把握し、会社の定める基準と自店がお客様に提供したいと考えるレベルの設定
会社の定める基準の絶対厳守はもちろんのこと、商圏特性に合った店舗の強みを引き出すために店長、もしくは担当のスーバーバイザー(SV)がお客様に提供したいと考えるお客様満足度である。