立地リスク判定要因の行動ベクトルを理解しないと商圏の把握も商圏地図も描けない
郊外ロードサイド出店時に重要な立地概念の行動ベクトルとは
今回お話しする「行動ベクトル」は、とりわけ郊外ロードサイドに店を出すときに注意する必要のある立地概念です。
ただ、聞きなれない人が多いと思いますから、まず簡単に説明しましょう。
まず、たいていの人は、毎日似たような行動を取っています。朝は何時に起きて、何時に出かけるか。どこに向かうか、どうやって向かうか。そして何時にどうやって帰ってくるか等々・・・。
しかも、面白いことに、近くに住んでいる人同士でも、みなが全然別の行動をとるというようなことはありません。何かしらの行動が似てくるものです。例えば、同じような時間に駅に向かう、バス停で行列する。土日は就業に向かわない。家にいる。
そして、どこかに向かうときはある特定の道路なり、交差点を通る、というような具合です。
商圏の広がりを決めてしまうのが行動ベクトル
こうやって、地域の人達は、似たような「方向」に向かって行動している。この「方向」のことを「行動ベクトル」と呼ぶのです。
行動ベクトルが、なぜ立地にとって大事なことかというと、この方向にないものについては、人々は認知しない、認知しないから、買い物や飲食などの行動しない傾向があることがわかったからです。