店長に求められるコミュニケーション「間接的マネジメント」
店舗経営(ピープル・ビジネス)において、店長は店と会社を繋ぐ中間管理職の位置付けで、店の経営を任される重要なポジションにある。
これまでは、店で直接指示や指導をしたりするなどの直接的マネジメントで対応してきたことも、店の経営者として経営管理など多くの業務遂行のため、また、部下育成のために間接的マネジメントへの移行と店長としての職責変更が求められる。
そこで必要になるのが会社と店を繋ぐ垂直的コミュニケーションによって円滑な業態の推進と店内で部下やパート・アルバイトらとの水平的コミュニケーションによって店舗の経営目標達成のために各スタッフが仕事を達成できるように組織内マネジメントにかわわるコミュニケーションを限られた時間で実践することが求められる。
このコミュニケーションはテクニックやパッションなどで、ご機嫌をとったり、場当たり的に人を動かして、その場しのぎの結果を得ることが目的ではない。前記事で説明したコミュニケーションの定義*の通り、あくまでコミュニケーションを通じて部下らとの人間関係の構築が目的である。
そして、コミュニケーションの良し悪しは、人間関係を以って判断される。これが店長に求められるコミュニケーションスキルである。
(詳細)「コミュニケーションの定義」*参照先:店長マニュアル 3.6つのマネジメントスキル (3)コミュニケーションスキル 前編
店長のコミュニケーション能力の実態
情報化社会の進展によって、通信手段も変化し一家に一台の固定電話から、一人に一台のスマートフォンなどの情報端末を保有するようになった。
とても便利になった反面、大切なものも失ってしまっている。それは、コミュニケーション能力における質と量が大きく低下していることだ。
例えば、情報化が進む前は、現在のようにメールやSNSなどで気軽に連絡ができなかったため、予め決められたスケジュールで限られた時間内にコミュニケーションをとって合意や決済などを完結することが求められた。