店舗監査の種類 「会計監査と業務監査」の2大監査と8大監査
今回は店舗監査の種類についてご説明します。
店舗経営における店舗監査は、主に会計監査と業務監査に大別できます。さらに、業務監査を細分化すると、以下のような8大監査になります。
1. 現金監査
2. 資産監査
3. 労務監査
4. 衛生監査
5. 情報監査
6. セイフティ(安全管理・犯罪防止)監査
7. セキュリティ(事故防止・防火管理)監査
8. 理念経営監査
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店舗運営水準評価:お客様満足度(QSC+V=品質、サービス、清潔さ+付加価値)
この8大監査に店舗運営水準評価としてお客様満足度(品質、サービス、清潔さ+付加価値=QSC+V)が加わり、店舗経営基盤となる”安心”と”安全”を実現しています。
この監査の実施頻度は、重要度によって1カ月に一度から3カ月に一度などに分けて実施し、結果は、人事評価制度と連動させることでより一層店舗監査が店舗経営に浸透し、構築されます。
そして、店長やスーパーバイザーらの評価項目には各監査があり、現場の実態と改善状況を評価し、賃金アップなどの処遇に反映させることで逸失利益を最小限に抑え、企業利益の最大化を実現することができます。
店舗監査で重視すべき基本的な考え方と注意ポイント
考え方については全監査での共通事項と会計監査と業務監査でのそれぞれで考慮すべき内容をお伝えします。
監査の正しい解釈と仕組み化、監査の目指すべきゴール
一般に監査は「誤りを見つけて修正すること」と「悪者を見つけて反省させたり、罰を与えること」と思われがちですが、それは違います。
監査は全てを調べてミスを検出する全数監査をするに越したことはありませんが、それでは費用対効果を考えると決して望ましくありません。出来れば少ない効果で多くの効果を上げることが求められます。
そのためには「ミスが起こりづらい仕組みややり方を作りそれに従うことと、もしミスや悪意による盗みがあった場合、それを検証可能な仕組みを機能させることで悪い気持ちを起こし得ない仕組みを作ることが大事」です。
つまり監査は、内部統制と言われる「牽制の仕組みを前提にその仕組みが有効に機能するために少しの事例を調べて、そこで誤りや問題が発生してなければ全体に問題は無かろう」と推測できる仕組みが出来る事を目指すわけです。
監査実施の本質的目的と期待効果
その仕組みが有効に機能していれば、日々の実務でもし問題が起きたとしても修正行動が取られたり、もし悪意で悪事を働こうとしても、仕組みが完璧なのでそもそも悪事を働けなかったり、仮にその仕組みを破って悪事を働いたとしても「見つかるに違いない」「会社が業務遂行に注意を払っている」と思わせることが出来たら問題が起こる可能性はかなり低減させられるのです。
このように悪事を思いとどまらせるような店舗経営環境を実現するための仕組み作りが監査の目的で、あくまで犯罪の抑制や予防をすることなのです。
つまり良い仕組みに依存することで効率的に監査が行なわれるとともに、監査で問題が発生したときに仕組み上の弱点を発見してそれを修正することでより堅固な仕組みを作り続けることが出来るのです。