グローバルチェーンに見る業態革新
ビジネスモデルで驚異の競合差別化・儲かる集客を実現
競合と同じ事を、同じレベルで、同じように実施しても、勝ち目はありません。勝つために、現状を見直し、打破するために、何が必要かを考え、他とは敢えて違うことを実施することが店舗経営、ピープル・ビジネスにおける競合差別化戦略です。
その具体例を以下に紹介します。
マクドナルド ハンバーガー
1955年4月15日オーブンのシカゴ1号店(米国創業者 レイ・A・クロック氏、日本国内創業者 藤田田氏)
① 単能工化と大量生産
ハンバーガーの製造を分業担当制で、短期で素人をプロに育成。
② オペレーションの効率化と高生産性
これまで30分かかっていた商品の提供時間を20秒以内に。ハンバーガーの生産システムにフォードシステムを採用。トレーオペレーションで高生産性を実現。
③ スピーディー・サービス・システム
クイックサービス可能なシンプルなメニュー構成。
④ 客単価アップ
一品単価を上げるのではなく、購入点数を上げて客単価を上げる。 られるレストランとしての商品構成で前菜、メイン、デザートやドリンクまでの品揃えで、メニュー表やPOPが作成され、レジ担当者も提案販売がしやすいように”おすすめのルール”が決められている。
⑤ 低価格の実現
オペレーションの3S化、紙コップやハンバーガーの包み紙など使い捨て容器の導入によって食器洗浄の無駄をなくし、初期投資やランニングコストを抑えるとともに人件費も削減。
⑦ 顧客満足度向上
不良のたまり場であった店を安心安全にし、清潔な店で出来立てで熱々のハンバーガーをクイックサービスでの提による口コミ拡大で新規顧客の獲得。
⑧ 科学的立地判定と高精度売上予測
勘と経験による立地判定や売上予測で出店の失敗もあったが、昭和後期、地域購買力など連動した独自の出店戦略システムMcGIS)を開発し、科学的立地判定と高精度売上予測を構築。

(関連記事)繁盛立地の紐解き 6.好立地にも、なぜか、いつまで経っても売れない… 当時、入手できる最高の立地への出店に幹部の多くが、都内売上水準を大きく超える月商を予測し、達成を誰もが信じて疑わなかった。それに水を差し、社長ら皆をア然とさせた『出店調査部』の売上予測はその半分近くで大きく下回った…
⑨ 1号店の記録
1955年4月15日オーブンのシカゴ1号店のオープン初日売上は約194万円(366ドル12セント。1個15セントのハンバーガー約2,400個の販売を達成。物価から日本円に換算)と驚異的な記録。
ドミノ・ピザ
1985年9月30日オーブンの国内恵比寿1号店(米国創業者 トム・モナハン氏、日本創業者 アーネスト・エム・比嘉氏)
① マインドシェア向上
継続的なポスティング、ドミノジャイロ(3輪バイク)、営業感など。
② 明朗価格
ピザの商品写真とサイズ別価格が明記され、ピザの美味しさが訴求されたメニューチラシ。創業当時は、写真の無い文字だけのチラシで分かりにくく、注文もしにくいメニューチラシだった。
③ 配達時間の約束
ピーク時間やどの時間帯でも30分でのお届けの約束。
④ 品質の約束
焼きたての熱々ピザ。創業当時、デリバリー時にピザの偏りによる変形をなくす特許品の独自六角形ピザBOXを採用。
⑤ スタッフの質
世界№1チェーンのプライドを持った高質人財の確保と育成。
⑥ 高生産性の実現
注文、製造、ジェットオーブンのシステムキッチン。スタッフ工数削減と移動動線を最短にするレイアウトと設備稼働率の向上。
⑦ オペレーションシステム
3Sと大量生産。
⑧ 人財開発
昭和後期から平成、キャリアパスプランによる大胆な権限委譲と本部サポート体制で高質人財を育成。
⑨ 科学的マーケティング
昭和後期から平成、CRMとやCTI等と連動したGISマーケティングを開発構築。
⑩ 結果
米国の創業当時、わずか500ドルで買収した個人ピザ店が創業から62年を経た米国ドミノピザ。年商41.17億ドル、時価総額159億ドルに及ぶ巨大企業になりました。

(関連記事)ドミノ・ピザとスターバックスに学ぶグローバルビジネス 1.「出前からデリバリーへ」ドミノ・ピザとの出会い 1970年以降、マクドナルドやケンタッキーフライドチキン、デニーズなどの米国発のビジネスがどんどん日本に上陸し、グルメブームの中、米国最大で日本初のピザデリバリー「ドミノ・ピザ」一号店が1985年9月30日に東京・恵比寿にグランドオープン…
業態革新とビジネスモデルによる圧倒的な競争優位性の確立
① コストリーダーシップ戦略:お手頃価格の実現と圧倒的な集客
② 顧客との約束:納期(提供時間)、品質やお客様満足度の約束
③ 競合差別化戦略:選択と集中(圧倒的な集客をさばく製造、販売などのオペレーションと人財開発)
グローバルチェーンのビジネスモデルにおける共通点は、商品での差別化には限界がある。「売り方、すなわち業態と集客力・人財開発力で差別化」を実現していることです。
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