
クレームとは
クレームの語源
「クレーム」という言葉は、もともとラテン語の「clamare」で、これは「叫ぶ」を意味する言葉です。この「叫ぶ」というイメージが、ラテン語の「clamare」から派生したフランス語の「réclamation」を経て、英語の「claim」になり、「主張する」「要求する」といった意味に変化しました。
クレーム(Claim)は「主張する」や「要求する」を意味し、一般的には「お客様が消費や購買活動を通じて、店舗などから提供されたサービスや品質などに対して不満足や怒りを伴う、なんらかの要求や主張」のことで、一般的に「苦情」「ご指摘」や「ご要望」と呼んでいます。
日本語の「クレーム」が「苦情」の意味で使われるようになったのは和製英語の特徴であり、英語では一般的に「claim」ではなく「complaint」が「苦情」を指します。
不満を持ったお客様のうち、クレームを伝えるのはごく一部
店長として、クレームの電話やメールを受けるたびに「嫌だなぁ…」と感じることはありませんか?その感情は自然なものです。しかし、クレームを伝えるお客様がなぜ、わざわざ時間と労力を割いてまで、その思いを伝えようとするのか、深く考えてみることが重要です。
- 不満を伝えるお客様
- あなたの店舗に不満を感じた100人のうち、声を上げてくれるのはわずか4人。
- 店に何らかの期待や愛着を持っている。
- 店がより良い姿に変わることを願い、貴重な「改善点」を無料で提供。
- 不満を伝えないお客様
- 多くの不満、不平や不満を抱いても何も言わずに、静かに店舗から去っていく。
- 再利用や再購入など、店と関わりを持ちたくないことから他の店に行ってしまう。
- その不満を友人など、他の人10人に伝える。
このような「不満を伝えないお客様」のことを「サイレントコンプレーナー(Silent Complainer)」と呼んでいます。
クレーム対応次第でリピート率は劇的に向上する
クレームは「重要なフィードバック」であると同時に、「最大のチャンス」でもあります。適切な対応を行うことで、お客様の不満を解消するだけでなく、その期待を大きく上回る「感動体験」を提供できるからです。
そして、クレームという言葉からネガティブに捉えられがちですが、それが持つ意味、裏側にある実態認識のため『グッドマンの法則』を紹介します。
『グッドマンの法則』とは、米国の消費者問題局が実施した「米国内の消費者クレーム処理調査」のデータから、顧客ロイヤルティ協会の設立者である佐藤知恭氏が、クレームとリピート率の相関関係を発見し提唱したものです。調査データは1970年代のものですが、データの古い新しいよりも、数字が持つべき意味に着目し、顕在化したクレームの裏を考えた対応が重要になります。
その概要は以下の通りです。
| 内容 | リピート率 |
|---|---|
| 不満が解決された顧客 | 50% |
| 迅速かつ丁寧に不満が解消された顧客 | 95% |
| 不満を言わない顧客 | わずか9% |
この表は、クレーム対応が顧客のリピート率に与える影響を具体的に示しています。不満を口にしないお客様は、そのまま店舗を離れてしまうため、リピート率が極めて低くなります。
一方で、不満を伝えてくれたお客様に対して、迅速かつ丁寧な対応をすることで、リピート率は飛躍的に向上することがわかります。これは、単に問題を解決しただけでなく、「この店は信頼できる」という特別な感情を顧客に抱かせることができた結果です。
クレームの本質
クレームとして顕在化するのは「氷山の一角」で、気がつかないうちに競合他社に顧客を奪われています。本当は「自らが気づかなければならないこと」を「クレーム」としてお客様に教えてもらっているのです。そして、お客様がクレームを言う理由は「店に改善してほしい」からで、他の店に変えたくない固定客であることも多く、お詫びよりも「改善の約束」を求める傾向にあります。
良いクレーム対応の結果、あなたの店のファンになってくれることも多く、クレームというお客様の声をいかに、今後の店舗運営に役立てるかが大きな課題になります。
「クレーム」を単なる「苦情」として片付けずに「ご指摘」や「ご要望」として受け止め、クレームの本質から改善に活かして再発防止することで、ピンチをチャンスに変える機会との認識が重要で、そのほうがお客様と店舗の双方に大きなメリットがあります。
一見、現場の作業量を減らし、外部委託によって人件費が削減できたように見えますが、実際には人手不足に関わる費用や販売のチャンスロスなどの損失は計り知れません。現場のことは現場で対応するという基本に立ち返ることも必要です。
※専門家がお話を伺い、課題解決をサポートします。

