「攻めの5段階集客術」作戦4 店舗から「20メートル地点」を攻める ➊なぜ店から20m離れた場所なのか

日本最大のドラッグストアチェーン「マツモトキヨシ アキバ店(東京都千代田区・秋葉原電気街)」の目立つ看板、ファサードと店頭

【この記事の概要】
 店舗前20メートルは集客の重要ポイント!歩行者を顧客に変える集客メソッド
 店舗前の通行人を確実に入店させるには、店舗から20m地点に着目した集客が重要です。この距離は、通行人が店舗を認識し、入店を決意するのに必要な時間と移動距離に基づいています。店舗が見えにくい、営業感がなければ、販促の効果は薄れます。20m地点での対策は、店舗の視認性向上と、チラシ・クーポン等を用いた効果的なアプローチの二つ。ロードサイド店ではより遠い距離からのアピールが必要です。この重要な距離を意識した戦略が、来店促進の第一歩となります。

この記事の目次

店舗から「20メートル地点」を攻める

店前通行人を来店につなげる重要地点|店舗から20m離れた場所

 店舗前の通行人を効果的に入店につなげるための戦略として、まず注目すべきは店舗から「20メートル」離れた場所です。

これまでの施策によって、商圏内の消費者に店舗が認知され、来店への興味を持ってもらえたとしても、店舗の目の前まで来た消費者を確実に入店させることが、この段階での重要な課題となります。

もし店舗前を通る人が入店しない状況であれば、チラシなどの販促活動の効果も限定的になりかねません。店舗が見えにくかったり、営業している雰囲気が出ていなければ、通行人は入店をためらい、広告費用や労力が無駄になってしまいます。

だからこそ、チラシの有無にかかわらず、店舗前を通りかかった消費者をいかにして入店させるかが重要となるのです。そのための有効な手段が、店舗前から「20メートル地点」を意識した集客アプローチです。

なぜ「20メートル地点」を攻めるのか?来店を左右する距離の科学

 通行人があなたの店舗や看板を見て、店舗を認識し、入店の意思決定に必要な時間を与えるために、およそ20mという距離が重要になります。この距離があることで、通行人は店舗の存在に気づき、どのような店なのかを判断する余裕を持つことができます。

この20mという距離は、人間の行動心理や購買心理に基づき、店舗や看板を見てから入店の意思決定にかかる時間、その思考が持続する時間などを考慮し、一般的な歩行速度から算出されています。つまり、看板などを活用して入店につなげるための、科学的に裏付けられた最適な距離なのです。

ただし、ロードサイド店の場合は、より遠くからの視認性が必要となるため、200m以上の距離から野立て看板や大型のポール看板などで店舗の存在をアピールするケースが多く見られます。

ここの路面店の20m、ロードサイド店は約300mの距離は図1に基づいて算出しています。

路面店は店舗から20m、ロードサイド店は300m手前での集客施策が重要な理由と距離の算出根拠は、通行人が店舗を認識し、入店を決意するのに必要な時間と移動距離に基づいています。
図1 店舗前「20メートル地点」を攻める理由

20メートル地点で何をする?視認性向上と効果的アプローチの二本柱

 店舗から20メートル地点で実施すべき対策は、大きく分けて二つあります。

店舗視認性向上:店舗が認知できるように視認性を向上させる。

通行人への効果的なアプローチ:チラシやクーポンなどを活用し、興味関心を惹きつけ、来店を促進する。

「店舗視認性」とは、離れた場所から店舗の存在が自然に認識できる度合いを指します。これは、本メディアの『立地と商圏』の著者である林原安徳さんが提唱する「視界性」と同義とお考えください。

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