【この記事の概要】
店舗立地の優位性を消してしまう営業感や2階以上や地下の店舗の場合、重要な立地要因の入店時の心理的制約「入りやすい店。入りにくい店」で売上を大きく左右します。
立地の優位性を台無しにしてしまう営業感や入りにくい店の特徴やビル物件検討時に大きな疑問である1階と地下や2階以上で各階層の売上はいくら違うのか。そして、このようなビル構造でも、出入間口の狭さを逆手にとった対策や知覚突出性を高める工夫で、入店の心理的制約を軽減させて入店に繋げることもできるのです。
立地の優位性を台無しにしてしまう営業感や入りにくい店
間口は広いに越したことはありませんがこの優位性を台無しにしてしまっているお店があります
良く見かける「のぼり旗」。店の営業感を出すために設置しているので掲出者の気持ちは汲みとれます。
しかし、この「のぼり旗」によって、店の看板を見えなくしてしまったり、店の出入口さえわからなくしてしまったりしたら、それこそ本末転倒です。
やってきてくれる筈の人さえ来なくなります(写真5)。
また、よくあるのは、店の前に、ビール箱や食材棚、ゴミ箱まで置いてあることです。これでは、まるで来店するなと言っていることと同じです。即時撤去するべきでしょう。店前に嫌悪物を置いてはいけません。
立地を活かし、心理的制約を減らして人を惹きつける間口の活用方法
道路から後ろのほうへ「セットバック」している物件や広い間口の活かし方
出入する間口が、店前道路より数十センチ上がっていることがあります。
いわゆる「段差」です。
また、物件の建物自体が道路にピタッと沿っているのではなく、道路から後ろのほうへ「セットバック」していることもあります。
また、街路樹が少なかったりして、夜になると店の前が薄暗くなってしまうようならば、すぐに照明の増設などを検討すべきでしょう。
明るく、清潔であることが、出入間口の最低条件です。
一方、大きな建物間口を持て余しているような場合もあります。
外装デザイン上仕方がないのならともかく、広い間口は、工夫次第でいかようにも活用できます。たとえば、商品見本を陳列する、花壇を作る、品位のある広告を貼るなどその間口前を通る人が、「おや、何だろう」と気にかけるような工夫です。
具体的には、次の写真をご覧ください。「この店は、広い建物間口をじょうずに使い切っているたいへん良い例です。」(写真6)
心理的な制約、「なんか入りたくない」という気持ちは、店の中が外から見渡せるならほとんど起きなくなるものです。
ですから、
中が見えるようなガラス窓を多くデザインすることは有効です。多少コストはかかっても、できることなら試すだけの価値はあります。
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