ディズニー流経営の極意 (第3回)入社初日に「一瞬で虜にさせる」ディズニーからの贈り物Ⅰ 『ディズニー・フィロソフィー』

ディズニー 経営 極意

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ウォルト・ディズニーはなぜ『ディズニーランド』を創業したのか 2万人もの従業員の心を支え『ディズニーフィロソフィー』でその想いを「現場で見て、確認して、承継する」

ディズニーの最大の強み『ディズニー・フィロソフィー』をベースにした現場主義「夢を運ぶ人づくり」

1980年代の昭和後期、バブル経済の人不足もあって運よく夢の国ディズニーランドに入社 その時に体験し学んだことは、今の自分の大切な宝物

皆さん、こんにちは。

有限会社香取感動マネジメント 香取貴信です。みんなからは親しみを込めて香取clImax貴信って呼ばれています(^^ゞ

振り返ることなんと20年前!

2002年出版の人生初の拙著『社会人として大切なことはみんなディズニーランドから教わった』*を出版しました。その中にも書かせていただいた通り、1980年代、当時の私はヤンキーあがりの16歳でした。

働くことの意味もサービスやホスピタリティーもしゃべる言葉でさえもわからないままに、当時は人不足だったこともあり、うまいことアルバイトとしてディズニーランドに入社でてきました(^^ゞ

そこで体験し学んだことが元ヤンキーの人生を一変させ、今でも自分の大切な宝物となっています。

今回は数回に分けて私の体験したディズニーランドで行われていた人財育成の仕組みや方法について書いていこうと思います。

「うちとディズニーは違うよ」「だって、そもそもテーマパークでしょ」「それってディズニーランドだからできたことでしょ」など、ときどき耳にすることがあります。

でも、どれも「ディズニーだから特別にできた」ことではなく、どこの会社や組織の中でもできることで、人として当たり前のことを徹底的に探究し続ける現場の姿勢で「当たり前のことを当たり前に実行する」ことだったんです。

是非これを読んでくれた皆さんのところで活かしていただけたら嬉しいです。

*『社会人として大切なことはみんなディズニーランドから教わった』:出版社こう書房、初版2019年5月10日、現在まで延べ30万部超のロングセラー ピープル・ビジネス・オンライン編集部調べ

3000万人の年間来園者を虜にさせる 夢の国ディズニーを支える「夢を運ぶ人づくり」

2万人の従業員で運営されるディズニーの人財開発 教育プログラムの構成

皆さん良くご存じのようにディズニーランドで働く従業員(キャスト)の多くは時給もそんなに高くはなくて、業務内容もハードなアルバイトなんです。

実は、現在2万人在籍されていると言う従業員の約9割がなんとアルバイトなんです。それでも9割のアルバイトがお客様の満足を超えた、期待を超えるサービスを実現できるのは教育の仕組みがしっかりしているからなんです。

当時ヤンキーあがりの16歳だった私はそのレールに乗せてもらって「働くことの素晴らしさ」を現場で教えてもらって、たくさんの失敗を経験しました。

そんなことの積み重ねの中、経験した人財教育の内容は大きく分けて次の3つで構成されていました。

・入社と同時に行われる導入教育

・現場OJT

・フォロー教育

上記の導入教育と現場OJTは入社から2週間の間に行われる教育プログラムです。そしてフォロー教育とはデビューしてから毎日であったり月単位、年単位で行われる教育プログラムです。

「人は新しい環境に入って2週間で慣れていく」

これはディズニーと同じ米国発のマクドナルドのハンバーガー大学さんで出された研究結果だと、かつて聞いたことがあります。

人が新しい環境に入った後に平均すると2週間でその環境に慣れて来て、それを過ぎると新しいことを吸収し変容することが困難となり、その為に費やされる労力とお金はその環境に入ってからの時間と比例して大きくなると言われています。

そして、日本のことわざ「鉄は熱いうちに打て」にもあるようにディズニーランドでも、この最初の2週間に最も大切なことを教える事に力を注いでいると教えられました。

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