【この記事の概要】
「今回、紹介するのはいずれも現場の失敗談です(笑)」
共感することや、いろいろ驚くというか、新鮮に感じるエピソードが出てくると思います。その時は、「そういうものか?うちも同じだなあ〜」感じで、温かい目で見守ってあげてください(笑)。良いところは見習って、悪いところは自分の戒めのヒントにして、少しでも良い方向に変える機会にしてください。
失敗例からヒントを探ろう
「どの業界も大変なんだなぁ」というぐらいの感じで、温かい目で見守ってあげてください(笑)
今回は皆さんのほうでそれぞれのご事情に照らしてヒントを見つけてもらえるような話をしようと思います。ちなみに、紹介するのはいずれも失敗談です(笑)。私が経営コンサルタントとして支援先で実際に見聞きしたり、経験したりした例ばかり。
だから、皆さんの感覚からは「そういうものか?うちも同じだなあ〜」とか、「いくら何でもそれはないでしょ(いや、場合によってはあり得るのか…)」とか、共感することや、いろいろ驚くというか、新鮮に感じるエピソードが出てくると思います。その時は、「どの業界も大変なんだなぁ」というぐらいの感じで、温かい目で見守ってあげてください(笑)。
失敗例その一
新店オープンの朝にアルバイトみなが一斉に辞めてしまい出社しなかった飲食店
北陸地方の支援先老舗料亭さんの話です。
長年経験を積んだ料理人兼店主が事業承継して小さな料亭を奥さんと二人三脚で何十年と経営し繁盛していました。コロナ禍では高級弁当が大当たりして大喜び。
店主も60歳になり念願だった100人規模の大衆食堂を新たに出店しました。この規模になると二人では回せません。今までは、店主が自ら厨房で料理して奥さんが配膳しレジも打って、とやってきたけど、流石に無理です。
そこでホール担当のアルバイトを雇うことにしました。求人を出すと、ありがたいことに大手ファミリーレストランで働いていた学生さんが何人か応募してくれて、店主は大喜びで彼らを雇いました。
順調に開店準備が進み、明日はいよいよオープンという前日。バイトスタッフのうちリーダー格の人が店主に聞いてきました。
「社長、“本日のおすすめ定食”が品切れたらどうすれば良いですか?どう対応したらいいですか?」
「んっ!キミが考えて対応してくれればいいよ!」
店主としては、自分で考えさせてあげた方が伸び伸び働けてやりがいがあるだろう、喜んでくれるだろう、と思って裁量を持たせたつもりでした。何といっても相手はファミレスで一晩に何百人というお客さんを捌いていた経験豊富なホールスタッフです。
「存分に実力を発揮させてあげよう」、そう考えて、個別対応についてはお任せして口を出さない方針にしたのです。
そして翌日、新店オープン当日。店に来て仕込みを始めた店主のもとにバイトスタッフたちから次々と電話が入り、みんな一斉に退職してしまいました。
皆さんはこの話からどんなことを思いますか?