
男性主体から女性主体へ。現場の変化に追いつけないリーダーの末路
2020年の方針転換以降、サトーカメラは「売場を完全に女性主体」に変えました。これは単なる人件費抑制や人手不足対策ではなく、より細やかなサービスと共感力を活かした戦略的判断です。
しかし、現場を管理するリーダーたちの視点が「男性主体(体力・根性・職人技)」のままでは、採用した女性スタッフは定着しません。
リーダーが陥る「視点のズレ」の事例
- ケースA:採用判断のミス 「根性がありそうか」で判断し、今の時代の「効率的にスマートに働きたい」という優秀な層を取りこぼす。
- ケースB:教育の不備 「見て覚えろ」という旧来の指導を行い、心理的安全性を損なわせ、離職を招く。
- ケースC:業務改善の拒絶 今回のコロコロ導入のように、現場が求める「小さな改善」を、「甘えだ」と切り捨ててしまう。
こうした現場の不和は、単なる「相性」や「管理不足」の問題ではありません。実は、店舗経営の入口である「採用・不採用」の基準そのものに、この視点のズレが深く入り込んでいるのです。
だからこそ、採用・不採用の判断においても、この「現場のリアル」に基づいた視点の転換が不可欠です。
実はピープルビジネスでは、リーダーが陥る「視点のズレ」はアルバイトの採用面接などの業務を通じて「視点のズレ」を修正するようにマニュアルやシステムが構築されています。
例えば、アルバイトの採用面接はたった15分で資質を見極めることが求められ、店長自身が「今の現場に何が必要か」という正しい視点を持っていなければならないのです(詳細▶️パートアルバイト募集・採用マニュアル 6.面接)
「なぜ, それが必要か」目的思考で部下を気づきに導く
リーダーの仕事は、強制的にやり方を変えさせることではありません。部下自身が「目的」に照らして、自らやり方を変えるよう導く「気づき」を与えることです。
今回のケースで言えば、目的は「コロコロを使うこと」ではありません。「商品にホコリを付けず、売れる売場を維持すること」が真の目的です。
目的思考によるリーダーシップのステップ
- 目的の再定義:「何のためにこの仕事をしているのか?」を共有する(例:売上の最大化、顧客満足)。
- 現状の客観視:今の道具や仕組みで, その目的は達成できているか?(例:重いモップで掃除を敬遠していないか?)。
- 手段の柔軟化:目的達成のためなら、1,000円の道具でも、最新のITツールでも、柔軟に取り入れる。
リーダー自身がこの「目的思考」を体現していれば、部下とのコミュニケーションは劇的に円滑になります。感情的な対立ではなく、「どちらが目的に適っているか」という建設的な議論ができるようになるからです。
信頼関係の構築については、別記事で詳しく触れていますが、リーダーが現場の不便に共感し、実効性のあるアクション(道具の導入など)を起こすことこそが、最大の信頼獲得に繋がります(詳細▶️佐藤勝人の実践的リーダーシップ論 18.共感は「アクション」である)。
まとめ:1,000円の投資が「稼げる逸材」を育てる
たかが1,000円の掃除道具。しかし、その導入を巡る議論は、リーダーが「自分の視点を変えられるか」という試金石になります。
新しい視点を得ることは、新しい人材を活かすことに直結します。多様な価値観を持つパート・アルバイトを採用し、彼らが「自ら考え、動き、稼ぐチーム」を作るためには、まずリーダーであるあなた自身が、過去の成功体験という重いモップを捨て、今の現場に合った軽やかな「目的思考」を持つことが必要なのではないでしょうか。
【さらに深く学びたい方へ】
「自社の店長たちの視点が古い」「採用してもすぐに辞めてしまう」とお悩みの経営者様。佐藤勝人のリーダーシップ論は、精神論ではなく「仕組み」で解決する実践学です。店舗診断やリーダー育成研修、個別コンサルティングのご相談は、下記よりお気軽にお問い合わせください。
※専門家がお話を伺い、課題解決をサポートします。


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